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青つづらふじにまつわる私の哲学的思索

 先月、ビニールポットに入ったままの青つづらふじに花が咲き、でもでも、この樹はまだ根すら出来ていないわけで、実成りはお預けねっという私の強い意思を高らかに宣言したわけですが、

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 ちょっと待て、私はまだこの樹の実のジツブツを手にとって見たことがない。

 この経験を少ししておけば、次からの受粉作業にも経験値があることになり、また、早いうちからこの樹のために用意する鉢のイメージもつきやすい、うん。

 そうです、しっかり準備済みのオス木の花粉でちょっと受粉させてみました。

2011_0729_163410-DSCF3358.JPG

 なあになに、作っている最中の樹に実を付けないなどと、どれだけ論理的に行動しようが、人間がやることには必ず不条理が存在するのです。

 ま、ほら、人間ってのは不条理を生きているわけだからネ。

 作りかけの樹にちょこっと実を成らすことくらい、可愛いものです。

 ???

 完全に破綻すらしている屁理屈です。

 ところで、昨日書いた日本小品盆栽協会の会報91年、第38号のT屋さんの記事の一部を、勝手に載せてみましょう。

 「田舎育ちの私は山野でごく普通に見ました。白粉をかぶった青黒い果実はとても美しいものです。葉が落ちた後の風情は、画家ならキャンバスに、歌人ならば歌わずにはおれない風情です。ある料亭で床の間の竹の一輪挿しに、枯れたつづら折れの枝にしぼんだ果実を見たとき、これだと思いました。盆栽には出来なくとも小品盆栽なら飾れると。

 あれから十数年たちましたが先ずタネ樹がありません。タネ木探しに数年、見つけたときはそれは嬉しかったものです。雌雄異株で花は咲けども実は止まらず、別々の所から集めた四株を並べて置いてもだめ、たまに二粒くらいはなるのですが飾るところまでいきません。

 そこで実生しかないと今度は沢山種を蒔きました。これが大成功で実生の80パーセント以上が雄樹です。実生2年目から蔓先に花が咲くものがあるのです・・・・・」

 今では普通に手に入れることができる樹も、新樹種だった昔は、樹ひとつ作るにしても相当大変だったことが想像できます。

 そして、その喜びも・・・。

2010_1106_113713-DSCF5767.JPG

 ↑T屋さんの去年の展示より、青つづらふじ。

 盆栽にしても鉢作りにしても、今では簡単に情報を手に入れられますが、豊かさの意味を見失った現代社会と同じく、この盆栽におけるある種の豊かさに浸かってしまった我々の、言ってみれば「現代盆栽の飽和的不幸」を前に、私の思索は空回りし、やはり、一度料亭に行くしか道はないように思えてならぬのでした。

 盆栽の本来あるべき姿を求めて、いざ、料亭へ。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::: 

 はい、ちょっと遊んでみました笑。

 それは別にいいとして(←やはり軽い)、もう実を付けてしまったのですから、これからの変化を間近で観察していきたいですね。

 本やネットの情報だけではやはり、もの足りません。

 それはそうと・・・

2011_0806_204254-DSCF3429.JPG

 赤松の剪定枝を挿してひと月ほど経ったでしょうか。

 私の発想は、無邪気な幼稚園児並・・・・笑

 左が株立ちになりうる車枝、右が双幹になりうる二又の枝。

 以前気ままさんが赤松を挿して発根させたと聞いた時には、本当、尊敬しました。

 発根させたことよりも、その心意気にです。


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コメント 8

ホウジュ

 
私も去年の清香会の展示会を見ました 
とても素晴らしかったです 
特に実物が綺麗でしたね 
今年の展示会も楽しみです ^^ 
 
青つづらふじに実が付いて良かったですね 
私は失敗しました ^^; 
 
by ホウジュ (2011-08-06 23:56) 

気まま

おはよう。


>以前気ままさんが赤松を挿して発根させたと聞いた時には、本当、尊敬しました。


あれは、たまたま条件が良かっただけですよぉ~

100本挿して98本が発根した時は、本当、尊敬してください。笑

あっ でもね、
盆栽屋さんへ行くと、剪定後の松の枝が沢山あるでしょう・・・
それをすべて持ち帰って挿そうかなぁ~っと考えた時もありました。

大品盆栽だと不要な枝でも、もしその枝を挿して発根したら、
ミニ盆栽に・・・・・なるでしょう。 

あぁ~ もったいない・・・笑。
by 気まま (2011-08-07 09:59) 

まこと

ホウジュさんへ

 ホウジュさん、こんばんは。
 ホウジュさんも清香会の展示に行かれたのですか。
 印象深い。本当に良い展示でしたね。
 展示会をやめるやめないの話もあるそうですが、
 是非続けて欲しいものです。

 いやあ、青つづらふじは、実をつけるつもりはなかったのですが、
 オス木もあり、揃ってメス木も開花していたら、
 ついつい交配してしまいました笑。

 来年根を整理して、小鉢にいれます。
by まこと (2011-08-07 20:01) 

まこと

気ままさんへ

 気ままさん、こんばんは。

 私も昔、ダメもとで何度か試しましたが、
 さすがに発根の経験はありません。
 松を挿し木で発根させた経験を、他に聞いたことがありませんよ笑。

 ホント、松の枝が発根すれば、
 剪定枝でちっちゃい盆栽作れるんですけどね。
 気ままさん、盆栽屋さんのそうじのお手伝いとかどうですか笑?

 もったいない~ってお土産たくさんになりますね。
by まこと (2011-08-07 20:26) 

bon

ええっ!!!∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

ななななんですと!? 剪定した赤松の枝を挿して
発根させた方がおられるのですか。。!?

。。。すみません、わたしもその尊敬の輪に
混ぜてください。。。(汗)

そっか。。。我が娘の行動にただ無邪気さだけを感じていましたが
うっかり将来の盆栽名人の芽を摘んでしまうところでした。
あぶない、あぶない。。


末筆になりましたが、ご挨拶をば。。。
まことさん、ちょり〜っす。(笑)
by bon (2011-08-07 23:16) 

まこと

bonさんへ

 bonさん、ちょり~っす☆

 将来の盆栽名人・・・
 bonさん、木だけじゃなくて、名人まで育てるつもり・・・笑?

 今年の例会で以前、T屋さんが実生苗から育てた五葉松を持って来た時がありましたね。
 苗を買ってから40年経っているとか。
 その五葉松、品種ものじゃないのだそうですが、
 古枝を挿すとつくのだと話してましたっけ。

 その時は、
 へぇ~、実生木の枝で挿してつくなんて・・・
 と考えただけですが、
 あとになって、
 何故挿したの??とりあえず挿してみた??
 って思いましたよ笑。

 どうしましょう?
 今度の例会に、赤松の芽がささったままでニレケヤキを持って来ます笑?

 T屋講師「・・・・コレ、何??」
by まこと (2011-08-08 01:33) 

meika

 突然、おじゃまします。
 私のアオツヅラフジは、1本で結実しました。
 その種を蒔くと順調に育っています。
 両性花かもしれないです。
by meika (2018-03-09 17:37) 

まこと

meikaさんへ

それはたのしみですね。
両性花でなく、ひとつの樹にオス花とメス花が混在することもありますので、確かめてみるのもいいですね。
by まこと (2018-03-09 21:12) 

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