小さい秋 ハゼ
数年前に上野グリーンクラブのイベントに出店していた業者さんからサービスでハゼの寄せ植えをいただきまして、それがけっこう伸びていたので、今年の春、丈を詰めた1本を自作の皿鉢に植え付け、オマケでもう1本、剪定枝を横に挿しておきました。
東京支部展の頃にはうっすら赤く紅葉してましたが、最近更に赤が濃くなってきました。
来年はもう少し植え付けの位置を修正したいのですが、どうなることでしょう。
今の時代の感覚からはかけ離れた表現の歌詞ですが、私、こういう歌、嫌いじゃないです。
うつろな目の色 とかしたミルク
・・・ふふふ。
昔私は替え唄として、「目隠し鬼さん 手の鳴る方へ」を、「みたらしおじさん 手の鳴る方へ」と歌って、みたらし団子の甘辛い醤油ダレを頭からかぶったおじさんがゾンビのような動きで子供を追い回す姿を想像して、ひとりで大笑いしたものです。
え?別に病んじゃいませんよ。
割れた誠鉢と、それと、ご無沙汰していた友達との再会
今月の東京支部展で、以前焼成依頼した焼き締めを一蒼さんから受け取りました。
小さな焼き締めはあまり売ってないし、手作りだとボチボチしますし、だからこんなのを使ってみたいというのを自分で作れればいいのですけれど、やはり1250度、地獄の還元炎で窒息寸前の焼き上がりのせいでしょうか、どれもカチンカチンです笑。
そして1個だけ、写真右端の鉢が、私の梱包が悪かったのか、ゆうパックさんが急ぐあまり転んでしまったのか、一蒼さんの元へ届く前に割れてしまったようです。
ま、私は小さな盆栽を楽しむ者ですが、心は大きいので気にしません。
形あるもの、いつかは壊れるのです、うんうん。
しかしせっかくですので割れた手びねりをじっくり見てみることにしました。
素晴らしいじゃないですか。縁の部分と足の部分がわずかに厚くなっていて、それ以外は均等な厚さ・・・イメージ通りであります。
指の感覚だけでここまで均等な厚さにできればもう、手びねり名人ですね。
さあ、恥ずかしがらずに私をこう呼んでごらん。
「手びねり名人のまこっちゃん!」
え?私を呼んだかい?
今回、焼き上がりがどんなになるか不明の、自然主義のT田さんからいただいた粘土も2種類まぜておきました。
テストピースの円錐を作るのも、手びねりを作ってしまうのも変わらないので、どうせならと、小さな手びねりにしておきました。
目の細かいのと荒いのがありまして、細かい方はこんな感じ。
白地に黒のポチポチが浮かんでいます。
私の魂は、この土に五葉松を植えてみたいと叫び出しました。
また、こんなのにそのまま赤やら青やら黄やら、鮮やかな絵がワンポイントついてたら洒落てそう。
私の魂はそうも感じました。
私の荒ぶる魂よ、鎮まれ。
もう1種類の荒い土の方はといいますと、こんな感じ。
こんがりクリームパンの色。
そして、この鉢を見ていると、誰かに呼ばれているような感覚が。
「まこと君・・・」
「私を忘れてはいないかい?」
「鉢郎だよ・・・顔の雰囲気は変わったけどね」
「あれからいろいろあったみたいじゃないか」
「・・・ちょっとだけ寂しかったよ」
「今度、例会に遊びに行ってもいいかな?」
「こんな僕だけど・・・」
最近の開花
9月に入ってから、うちの貧しい棚でもいくつか花を咲かすものが現れました。
うちで初めて咲かせた花もいくつか。
こちらは白花のツクバネウツギ。
この樹は町なかの樹を見る限り、とてもよく花を付けそうですね。
挿し床のものでさえポンポンと花を咲かせます。
あと、この樹。
町採りしたものですが、私はてっきりタンキリマメかと思っていました。
でも、先日の東京支部展の売店で花を見たら、花は黄色。
では、枝豆みたいな葉っぱのこの樹は一体何なのでしょう?
花はなかなか控えめで、可愛らしいのですけど。
写真にとってはいませんが、立ち上がりには自然についた町採りならではの曲があり、都会の厳しさを感じさせる風情であります。
やっぱり盆栽は町採りに限るネ。
あと、まだツボミですが、姫クマヤナギも初の開花、間近です。
ただ、残念なことにこれはまだ挿し木したばかり。
親木は今年の水切れ第1号で、去年力を入れて作ってきたのですが、あっさりと枯らしてしまいました。
その前に挿し木しておいたのが今数株生き残っています。
それらがツボミをつけているということは、元々花芽のついた枝だったということでしょうか?
この姫クマヤナギという樹、私は去年から初挑戦だったのですが、枝を作るのが妙に楽しかった記憶があります。
面白いくらいに枝分かれしてくれて。
実をつけるとなると大変そうですが、これからじっくりと取り組んでみたい樹です。
そしてくれぐれも、来年のまことよ、梅雨明け間際、この樹の水切れには注意したまえ。
盆栽バー ‘bar盆’
支部展がらみで右往左往して、終わったら終わったで諸々忙しく、記事を書けていなかったことがあります。
それは私がまたいつものように、好きな女性にフラれて打ちひしがれ、行きつけのバーのマスターと、
「お客さん、そんなに飲んだら体に毒ですよ」
「いいんだ、今夜はとことん呑ませてくれよ」
なんていうやりとりをしている時でした。
そのバー、‘bar盆’に私の盆フレの気ままさんがつかつかと入ってきて、私のひどい様を見るなりあきれてため息ひとつ。
そして私が酔い潰れるカウンターの上に何かが入った袋を乱雑に置いたのでした。
すっかり酔いがまわった私にはそれが何なのか視線を動かすだけの気力もなく、ただの肉の塊のようにカウンターへ覆いかぶさって一点を見つめていることしかできませんでした。
そんな私を改めてひと呼吸見つめると気ままさんは、酔って力の抜けた私の頭を、髪の毛ごとつかんで無理やり起こすと、私の耳元でささやいたのでした。
「たまに酔うのも悪かぁねえし。けど、枯らすなよ」
そのまま眠ってしまった私が再び目を覚ました時、最初に目に入ったのは、カウンターに置かれた袋の隙間から見えた植物。
「冬苺?」
そう、それは私が以前から探していた冬苺の苗でした。
私は反射的に土が乾いていないか心配になり、ガバッと立ち上がるや否や、薄暗い店内で袋の中に顔を突っ込むかのようにして表土を確認したのです。
見ると何故だか水をあげたばかり。
「水やりなら心配ないですよ、お客さん」
「マ、マスター・・・」
マスターはそう言うとグラスに水を注ぎ、私に差し出しました。
「お客さんもお水、どうですか?」
外はもう夜が明けかけていました。
店を出て家路につく私の手にはしっかりと冬苺の入った袋がぶら下がっていて。
「それにしても、いい女だったのになぁ・・・」
こりもせず、そう呟いてみる私なのでした。
あれ?気が付いたらいつの間にか、小説仕立てになっていました笑。
だんだん現実と空想がごっちゃになって来ているようです・・・
私の未来は非常に危うい。
それはそうと気ままさん、幻の冬苺、わざわざありがとうございます~
しっかり育てて、できたら増やして、大いに楽しませていただきます。
米栂も、無事東京の夏を乗り切ってくれました。
お返しに、こちら。
でもごめんね。
成形時、締めるのが甘かったらしくて、焼き上がりにヒビが入ってしまいました。
そもそもこんなに主張の強い遊び鉢は間違いなく使えないので笑、今度は出来の良いのを送ります・・・
つまりは記念品とでも思って下さいね。
そのうちに送ります~
第35回東京支部展 小品盆栽フェスティバルを振り返って
東京支部展が終わり一夜明け、本当は気にしなくてはならないこともあったのですが、ちょっとそれは置いておいて、お昼までゆっくりと休みました。
もっともそのあと、友達からのお願いで、学生さんが映画をとっていて、人が足りないというので頼まれていた刑事さん役になってきましたよ。
逮捕しちゃうぞ。
いえいえ、声だけの出演ですけど。
それにしてもいい歳した大人がこんなことばかりやって遊んでいて良いのでしょうか。
さてさて、今日は支部展で心にしみた飾りを、サンバのリズムで紹介させていただきましょう。
この席は、昔の会報でT屋さんが「東京支部の貴公子」と呼んでいた笑、K谷さんの飾りです。
左から、草、モミジ、津山桧、添配、カエデ、とあります。
K谷さんのモミジはどれも、本当、優しい感じに出来ています。鉢も珍しいものを使っていますが、それは置いておいても、同系色の微妙な濃淡で、今の時期の葉の色をとても優しく見せているように感じました。
去年の紅葉の時期の別の展示会では、確か赤絵の鉢と赤く色付いたモミジの葉をうまいこと見せていましたね。
この辺の色使いはとても参考にさせてもらっています。
実際やろうとすると案外難しいのです。
一番右のカエデ。
これこれ、こんな樹が私、欲しいのです。作りたいのです。
どこにも売っていませんし、知り合いに聞いたら、あったとしてもかなりするんだとか。
K谷さんに伺ったところでは、この樹の最初はただのちっちゃい素材で、それを小さな鉢におさめて持ち込んだのですって。
鉢をゆるくしてちゃダメみたい。
小さい鉢で管理して、あとはあまり手をかけずに我慢。
手をいれるのは2,3年に一度とか、そんなものなんだそうです。
幹枝に傷ひとつないこの樹・・・何なのでしょう、この魅力。
おそらくみんながみんな気に入る樹ではないと思いますが、私にはとても響くのです。
私も是非作ってみたい類の樹です。
津山桧にはうっすらと、控えめな曲が・・・そしてその横に添配。
これは見たところ、鯰(なまず)が縛られている姿のようで、「封震鯰」とありました。
ネットで調べてみてもわかりませんでしたが、きっと地震が来ないように、という願いを託したものなのではないかと・・・?
それを考えると、この席の樹の姿が全て、優しさや、株立ちの安定感で出来ているというのがしっくりきます。
やさしい樹姿、安定感のある樹姿の景色の中に地震が来ないようにという祈りを込めた飾り。
私は勝手にそう感じて楽しませていただきました。
盆栽飾りに祈りを込める。。。
ううん、盆栽詩情主義。
展示会場でも上手い方の隣になると自分が引き立て役になってしまいそうでちょっと嫌。
しかしながら続きましては、せっかくですので、自分の飾りを載せさせていただきます。
いやいや、自分のブログで自分の展示を紹介する日が来るとは・・・もう、「いつか盆栽」じゃなくて「やっとこさ盆栽」に、出世魚みたいに出世ブログしましょうか。
右から、箱根つたうるし。
香丁木、水石。
杜松宝、屋久島ススキ。
残暑厳しい中で、無謀にも秋の訪れを先取りしてみました。
私の孤独な魂の叫びが届いたでしょうか笑?
皆さんから杜松宝の雰囲気を褒めていただけたのは私にとって意外でした。
昔、T屋講師が名品展で使っているのを見てその雰囲気を気に入り、私も始めてみたのですが、展示会でもそれほど見掛けないマイナーな樹種。
でも、当時松柏にあまり興味のなかった私がせっかく気になった松柏ですから、講師から教えていただきながら自分なりに試行錯誤してきました。
でもね、講師に言われた通りに仕立てることはできませんでしたよ。
上に上に力をつけるこの樹を芽摘みで力を調節するわけですが(ハサミはほとんど使っていません)、私の注意不足で主の幹となる芯と、同じくらいに枝が一本太くなってしまいました。
講師からも、
「ここは惜しかったネ」
と教室で言われました。
でも、今になってみると、自然の赤松にも見られる途中双幹みたいで、自分の下手さで崩れたところが、ある意味この樹の個性になっているかな?と、チャームポイントのように感じています。
これは人間のダメなところをどんどん矯正させて、デコボコのないつまらない人間を作り上げようとする現代社会に対するアンチテーゼであります。この樹が叫ぶのは、人間性の解放なのです!
ん?
各枝にはずみをつけて、などといろいろこの樹を使って樹を美しく見せるコツを教わりましたが、自分でどこまで出来たのかはわかっていません。
でも、搬入日の会場で、この樹がもっともっと細い挿し木苗だった時に(今年の売り場でも業者さんが沢山持って来てましたね)売っていただいた大野さんが、
「やっぱりこの樹と石の置き場が効いてるね~」
と、また褒めてくれましたので、初展示ということで小動物のようにプルプルと震える私の励みになりました。
会場では会期中、ハマさん、ネギさん、芳幸さん、妹のほうさん、春嘉さん、小春さん、otamaさん、ご挨拶はしていませんが、bonさんのお友達のtomoさんにも私がしっかり伝言係を務めましたし笑、会場でお会い出来なかったものの、最終日展示会終了後に偶然一木一草話でお会いできたホウジュさんなど、たくさんのブロギストやブロガーさん、このブログを見ていただいている方、コメントをいただいている方、そして母茂子ともお会いできました笑。
皆さん、楽しい時間をありがとうございました。
ブロガーさんの中には支部展の様子を載せてくださっている方もいらっしゃり、感謝です。
あちらこちらで支部展の様子がアップされているのを見て、なんとも感慨深いものがありました。
春嘉さんが言っていた、皆で出展を目指すというこの「ドラマ」の結末・・・
展示出来た人、出来なかった人、私を含めた新人たちの胸に、この1年、それぞれの思いがあったようです。
私の胸にもこの1年のこと、今回の初展示のことは深く刻まれました。
近い未来、私も盆栽名人の名を欲しいままにすることになりますが、そうなっても今の気持ちを忘れないようにします。
そのためにタトゥーでも入れますか笑。
そしてこのドラマはまた来年へと続きます。
今年の経験を活かして、さらに面白味のある展示ができたらいいなぁ。
本当にありがとうございました。
東京支部展が終わりました。
初展示を目指して張り切ってみたり挫けてみたりしてきましたが、その東京支部展小品盆栽フェスティバルも無事終了しました。
お越し下さいました皆様、本当にありがとうございました。
とても良い経験になりましたし、これからどんな樹を作っていきたいかも、またイメージが膨らんできます。
これからまた、来年の支部展へ向けての準備です。
再会出来た方、初めて知り合えた方、残念ながら今回はお会い出来なかった方、皆さんとまたお会い出来るのを楽しみに、そしてプレッシャーにして、これからまた日々ストレス性の胃痛に悩まされながら来年の展示を夢見ていこうかと思います。
展示についてはまた後日、私の少年時代の不思議体験や恐怖体験、そして初恋の思い出などをまじえながらお伝えいたします。
それまでしばらくそのままでお待ち下さい。
初日っす。
あいや~、昨夜は寝るのが遅くなり、目覚まし時計の鳴った記憶がないくらい爆睡してしまいましたよ。
はい、今日からいよいよ始まりました。
第35回東京支部展 小品盆栽フェスティバル!
私は土曜日曜が係なので、今日は遊びに行って来ました。
大丈夫、職を失ったわけではありませんから笑。
今日は友達も仲間を連れてたくさん来てくれて、みんな小さな盆栽達に興味深々でした。
私のまわりの人は盆栽をやる人をジイ様扱いしませんよ笑。
可愛さ、奥深さ、その美意識に触れて、ワイワイと楽しんでくれてました。
苗木を買って帰っていくバンドマンもいましたし、
なかには、
こういった飾りは、例えば情景を意識したり、歌の世界を表現してみたり、そういったモチーフみたいなのがあったりするんですか?
みたいな質問をしてくる鋭い女性もいました。
将来が有望です笑。
みんな音楽とか絵とかやってたりするので、そういうところには敏感なのでしょう。
都会なんかは特にですが、どんどん息苦しくなっていく世の中ですので、こういった遊びがこれから、より求められていくのかも知れません。
鍵になるのはお金と管理。
でもね、それぞれ自分の環境に合ったやり方を探れば、それなりにできるのです。
講師も、高い鉢じゃなくても、樹が古くなくても、とにかく飾って楽しもうとおっしゃってましたね。
入口を狭める必要はないのです。
友達はみんな数百円の苗木を買って帰りましたが、私も始めはそうでした。
いえいえ、私なんかはそこに行き着く前に、食べた果物のタネをまいて遊んでいたところからですよ笑。
それが水やりだけで数年でそれなりに育ち、育て方の本を数冊買い、その中にたまたま盆栽の本が混じってたのです。
人生、何がキッカケでどうなるか、わからないものですね笑。
さあさあ、御都合宜しければ是非東京支部展にいらしてください。
明日は東京支部の例会の毎月の教室の講師をしているT屋さんが、小品盆栽基礎講座の担当です。
「極小盆栽を楽しむ」というテーマらしいですが、どんなになりますやら。
ちなみにT屋さん、展示は小さいのと、ものすごく小さいのと2席飾ってます。
今日はまだ写真を載せませんよ。
渋ってるわけではなくて、疲れてしまっているのです笑。
今日会場をゆっくり見て来ましたが、他にも良いのがたくさんです。
どうぞ実際に会場でご覧になって下さい。
第35回東京支部展 小品盆栽フェスティバル 搬入日
さて、今日は展示会場に搬入して来ましたよ。
ついでにコキ使われてお手伝いもして来ました笑。
正直自分のことで手一杯で、まわりを見る余裕はありませんでしたが、展示数も最終的にはちゃんと集まり、少し見て回った感じでは、うん、面白そう・・・
近くだったものでお話をうかがいながら見させていただいたK谷さんの展示、素敵だったなぁ。
明日会場で改めて全てをゆっくり見て回りたいものです。
皆が去った後の会場風景。
会場を訪れた関係者数人が、
「ちっちゃいのが増えた?」
とおっしゃっていましたが、百J園のN本さん曰く、
「小さいのがあって、○○さんみたいな大きめのもあって、丁度良いんじゃない?」
うん、東京支部の展示会はそれぞれの好みの大きさの展示が自由にあって、それも魅力のひとつなのかも知れないな、と思いました。
それでですね、会期中は毎日、会場で小品盆栽基礎講座が開かれます。
A藤さんは、お得意のクチナシで、T屋さんは何やらちいちゃい盆栽をやるみたいですね。
話ベタな(笑)S崎さんもやっていただけるようですね~
午後1時からですので、御都合よろしければ参加してみてください。
夏なんだか秋なんだかわからない季節の展示会ですが、私を含む新人もがんばって展示しています。
小品盆栽界のガラパゴスと(私に)呼ばれている絶滅危惧種日本小品盆栽協会の、東京支部展が明日からついに始まるのです。
どうぞ皆様、上野のパンダを見るついでにでも見にいらして下さいませ。
明日は搬入
さてさて、ついに明後日16日から、東京支部展小品盆栽フェスティバルが始まります。
ひと足先に出展者は明日から会場入りして搬入です。
私もあとは、今夜と明日の潅水後、鉢や葉、幹をもう一度汚れてないかチェックして準備は完了。
焼き締めなどの鉢でカルキがとれないものなんかは、展示会前に油で磨いておくと良いんですよ。
鼻の頭の油を塗る人もいるようですが、オリーブオイルで十分だそうです。
ごま油を使った話は聞いたことありませんが笑、クルミで磨くのはやめた方が良いみたいです。
私はオリーブオイル派です。
それにしてもあれですね、この残暑の中の展示会というのは難しいですね。
近付きつつある秋、かぁ・・・
一昨日は十五夜で月がきれいでしたね。
私の展示も月の夜。
ありふれたテーマではありますが、月夜を展示でどれだけ表現できたのでしょうか?
とにかく、やっと展示に参加できたという思いでワクワクしています。
シブかわいい鉢。
昨日のこと。
胴に人面の彫刻を施した鉢を作りたいと、だいたいの構想を練って粘土をコネ始めたのです。
でも、だいたいいつもそうですが、そんな最初の構想というのは変わってしまうのですね。
作っている最中に、やっぱりこうかな?とかやって。
でも、ここまで最初のイメージと出来た後で雰囲気が変わったものも珍しいかもしれません。
試しに縁をひらひらにしてみたら、足は猫足が似合いそうな気がして、初めて挑戦してみました。
いかがでしょうか?
シブかわいいでしょ。
足を含めた高さが2.5センチ、横が3センチくらいです。
猫足に関しては、もうちょっとこうだったらまた変わったかも、というような思いもないわけではありませんが、これはこれで良しとしましょう。
このサイズでこんな鉢・・・あんまりないかも。
きっと古くなったら名鉢の仲間入りですよ笑。
名前のついていない袋に保存されていた粘土で、どこの土だか忘れてしまいましたが、目の細かい信楽に、少し志野土の質感があったので、おそらく以前一蒼さんから釉鉢用にいただいた土かと思います。
どんな釉にしましょうか?
真っ赤なのが良いかなと思いもしますが、一蒼さんのところではやっていないので、青磁あたりかなぁ。
出来には満足です。
しかしながら、削り出すのにノンストップで4時間ちょっと・・・
その他の作業を加えればもっとかかっているわけで、ザクのように量産するのは困難です。
ニセモノ
ちょっと高いかなと思ったのですが、先日安達さんのところから連れて帰ってきました。
実生数年のモミジが寄せてあります。
モミジはとりあえず置いといて笑、鉢が欲しかったのです。
ちょっと古そうな短冊です。
この釉の色(何釉?)がとてもモミジと合いそうで、しかも短冊。
洒落た寄せ植えにはもってこいの鉢ですよ。
落款は読めるようなものではなく、安達さん曰く、どこかの趣味家さんが○○の鉢を真似ただけのものじゃないか、とのこと。
本物だったら何万もするんですって。
私は本物かどうかよりも気に入ったかどうかで選んでしまうので、骨董趣味には向かないですね笑。
ま、いいじゃないですか。
この鉢をうまく活かして、良い盆栽を作りますよ。
まずは、ちょっとこの鉢、もう少しキレイにしてあげたいですね。
時代とは言えなそうな汚れやカルキが染みついてしまっています。
短冊鉢は細い樹を寄せるのにとても洒落てて良いと思うのですが、なかなか良いものとは出会えません。
安達さんもよく、短冊短冊言っていますが、好きなんでしょうね。
それで、売り物としてもまあまあ人気があるとか。
今年中に自分でも短冊は何枚か作る予定でいます。
どんな釉薬?焼き締めも?
そんなことを考えていると、ついつい寄り目でヨダレを垂らしてしまいます。
完熟、青つづらふじ。
8月6日の記事で書いた青つづらふじ。
気がつけば緑だった実が白粉をかぶった青黒い実と変わっていました。
この時期に実が熟すとなれば、毎年9月の支部展にもバッチリ。
もっと枝をすっきりさせておくべきだったのでしょうか。
この樹についてはこれからもっと知っていきたいです。
今年の管理での反省点、まずはこちら。
葉が汚くなってしまっているところが、ちらほら。
日差しで焼けてしまったのでしょうか?
この、葉の白い点は何が原因でしょうか。
虫?薬害?
他に、コマユミなどにもついていました。
赤ダニかと思いはしたものの、うちでは今年、赤ダニはほんの数匹しか見掛けていません。
その数匹とも見つけ次第、腰を据えて膝を突き合わせてしっかり話し合い、納得いただいた上で他の場所に御移動願いましたし。
ううん・・・
あとは、この大きさよりも、もうひとまわり小さい素材も用意しておきたく思っています。
確か、このポットの中には根伏せにちょうどいい根が残っているはずです。
今年の春、買って初めてこの樹の根を見てみたら、ごつい根っこが多かったので、のんびりと焦らずに2回に分けて根を詰めようと、まだ残してあるゴツめの根があるはず。
来年もう一度見て、良いのがあれば根伏せってみましょう。
あとは、どんな鉢と合わせると面白いかですね・・・
太鼓胴を作ってみたい
篠宮夢陶おじいちゃんの太鼓胴。
私のお気に入りです。
私もいずれ自分の太鼓胴を作ってみたいと思ってきました。
今日はその第一歩。
まず、このビョウを付ける道具を考えてみました。
この鉢のビョウは小さくて、鉢自体は渋いのに、ちょっと可愛らしさを感じます。
このビョウくらいの半球状の凹みのある棒を探してみましょう。
(家の中を物色中)
ありませんでした。
では、作りましょう!
こんなこともあろうかと買っておいた南天材の箸で試してみることにしました。
片方は、気持ち大きめで、
反対側は小さなビョウ用。
この先端に小さな粘土の玉をつけて、そっと半乾きの粘土板に押しつけて試してみると、良い手応えです。
とりあえずこの道具を試しながら様子を見てみましょう。
とびきりファンキーな太鼓を鳴らっしゃおうかな笑?
細ミッキーズ メンバー募集中
私は細くて味のある幹の樹が好きです。
自分ではまだ作れませんが、枝数少ないながらも面白い曲のある古い樹をみせていただくと私のソウルは、ある時は泣き叫び、ある時は嗚咽します。
と、ウザったいふざけた言い回しはいいとして笑、私が盆栽を始めた頃、書籍やネットなどで知った小品盆栽とはまた少し違った世界が東京には昔からあったようです。
いろいろな展示会回りを始めた頃に思ったことがあります。
小さな盆栽の展示会には、グラマラスな樹の展示会と、随分と貧相な樹の展示会があるなぁ、と。
で、その後私はその貧相な印象の樹が多い盆栽会に、嫌がるところを針金で縛られて無理やり入会させられたのですが。
ヽ(^。^)ノ ひぃ~ 助けて~
さてさて、今日は代々木八幡の一木一草話さんへ行って来ました。
支部展で使う地板を探すため冒険の旅へ出たのです。
結局これというものは見つからず、また、とある将来有望な女流鉢作家さんとも行き違いになってしまったようで、残念続きでしたが、お店の小さな盆栽を物色していたら、面白い樹と出会えました。
幹は立ち上がりでも直径約2.5ミリ。横が枝先まで10センチ程。
少し前に東京支部の例会で、講師のT屋さんが作ったものも見せていただいた、ツクバネウツギです。
果実がプロペラ状の萼片をつけて、羽根突きの「衝羽根」に似ているからついた名前だそうですよ。
洗礼名をアベリアと言いますが、そのツクバネウツギの素敵なのがあったのですね。
この樹は百J園、西本さんのところのものだそうです。
幹にはほんわりと古さが出ています。
私も最近白花と赤花、2種類を挿したのですが、それらの出番は10年後くらいでしょうか?
花のように残るこれが萼(ガク)。秋になると赤く色付きますよ。
来年には、もっと小さな別の鉢を用意してあげましょうね。
切り戻しも必要でしょうから、今度講師に相談してみましょう。
細ミッキーズでは新メンバーを募集しています。
このツクバネウツギは生け垣や、公園・道路脇によく植栽されていて、挿せば簡単につき、花もよく咲くようですので、細ミッキーズに加入希望の方は私と一緒に挑戦してみてください。
ナイスな先輩から、歴史的貧乏クジをひいた東京支部の新人同志諸君へ
9月に入りました。
第35回日本小品盆栽協会東京支部展小品盆栽フェスティバルも、もうすぐです。
その前に、忙しい中、支部展の会場係を引き受けてくれた同志の新人さん達へ、ひとつ記事にしておきたいことがありました。
展示会会期中の会場係の仕事のひとつに潅水がありまして、私も昨年初めて体験しました。
当然説明を受ければその場で理解できる簡単なものですが、せっかくですので、ブログ上で軽く予習程度に記しておきます。
私も、1年前に教わったことですので間違いがないとは言えません。
会場にて再び先輩の説明をしっかり受けてください。
この潅水係、ただの水やりではあるのですが、展示される方の大事な樹や道具を預かることになりますので、なかなかデリケートなところがあります。
例えば鉢をドブ漬けして、そのまま飾の上に置いたりすれば底穴から飾に水が落ち、飾が、白木なんかは特に、シミになりかねません。
人によっては何十万という金額の(ひゅぅ~~!)飾を使っていることもありますし、手作りの飾を使う方にとってもせっかくの自作の品を汚されたくはないでしょう。
展示に関するトラブルを避け、展示する人が安心して預けられるように、お昼ご飯と交通費だけを手当てに頑張る貧乏クジが会場係です、うん笑。
それを考えれば、先輩も後輩も関係なく、展示した人は会場係には、ご苦労様ですのひと言くらい、必要かも知れませんね笑?
さて、会場係として朝、会場へ着くと、鉢がすべて飾から降ろされているかと思います。
夕方の潅水後、何があるかわかりませんから、高いところに置いたままにはしません。
まずバケツと雑巾を各自もって潅水を始めるわけですが、展示席の上の、鉢の置かれた様を見ると、基本は置かれていた飾の手前に鉢が置いてあると思います。
また、棚などで高さがあるものは、棚の中の配置をそのまま降ろしてあるかと思います。
さらに、大きな地板に複数の鉢が置いてあるものなど、鉢を降ろすと位置がわからなくなりやすいものは、鉢を降ろす際に目印として、戻す位置に紙切れなどを置いてから鉢を降ろしてあるはずです。
↓
これらを潅水後、あるべき場所へ戻します。
潅水の際にまず注意することとして、展示されている鉢の正面をずらさないということがあります。
皆さんそれぞれ思いがあって飾っています。
そこで潅水の作業をしながらも正面をずらさないために、鉢を手にする際に、必ず持つ手の親指を鉢の正面に当てて持ちます。
この親指を死んでも離しません笑。
そして、万が一ということもありますので、必ずもう片方の手を鉢に添え、両手で持ちます。
余談ですが、去年支部長から展示会前に潅水係の仕事を教わる際、昔、支部長が潅水係をするのに一番うれしかった事として、当時の支部長の先輩方のお高い鉢、珍しい鉢などを、実際に手にとって鉢裏まで観賞出来ることだったというお話を聞きました。
チラッと聞く話だと、昔はすごい人がいらっしゃったらしいですよ。
特にすごい人だと、この前、某azeさんも言ってましたが、国宝級の何百万って鉢もあったそうですから・・・怖っ。
そんな他人の恐怖鉢を先代の盆栽大野さんなんかは指でピン!って弾くっていうんですから、まあイカれてますね。
それはともかくとして、潅水係のおまけとして、余裕があったら先輩方の樹や鉢を、あんな角度、こんな角度から、しっかり勉強させていただきましょう笑。
それで、両手に持った鉢をバケツの水に漬けるわけですが、ただドボンとやらないところがこだわりです笑。
樹の幹など、水に漬かった所、漬かってない所で色が分かれてしまっているのはせっかくの樹を見ていただくお客さんにも、飾る人にとってもいかがなものかと。
そこで、ドブ漬けの際にはバケツの水に、樹の根元付近まで、幹まで漬からないくらいの感じで浸します。
土から泡が出なくなるまでしっかり浸します。
泡が出なくなったら、雑巾の上で水を切り、初めのようにそれぞれ置かれるべき飾の手前に正面を変えずに一度置きます。
そして開場前に、もう一度鉢を拭いて、鉢を飾にのせます。
これで開場前の朝の潅水は終了です。
夕方の、終わりの潅水はこれと同じように、飾から正面をずらさず両手で降ろして、潅水が終われば、朝来た時と同じように、どこに戻すべきかわかるように置いておく。
高い場所からは必ず降ろして、場合によっては懸崖などは倒して置く方が良いようです。
また、開場中に乾いてしまってそうな鉢を見つけたら、近くの先輩に潅水すべきか聞いてみましょう。。。
と、わかったかのように書いてみましたが、先に書きました通り、私もまだ去年一度しか経験していませんので、記憶違い、覚え間違い、足りない所もあるかもしれません。
当日、先輩から詳しく教わってください。
見る方には心地良く見ていただき、展示する方には安心して展示していただくために、先輩はその先輩から、その先輩はそのまた先輩から教わって来たという、知っておいて損のない歴史ある貧乏クジですよ笑。
もうすぐですね~