木瓜(紅小町)を植え替える
盆栽樹種ではポピュラーなボケ。
でもうちにはひとつしかありません。
去年上野で買った紅小町。
たしか年末くらいから咲いているので、もう開花してからかれこれ1カ月以上になりますけど、そろそろ花が少しくたびれてきたようです。
このボケを入れるために真っ白の土で透明の結晶釉を焼いたのですが、いつもより上の棚板で焼いたら、失透気味になっただけで結晶はほとんどでませんでした。
しかし、高級感がありそうでどこかおもちゃっぽいその質感が気に入ったので、予定通りその鉢へ植え替えることにしました。
真っ赤な花に真っ白な鉢・・・じつにめでたい。
おめでたい大ボケ野郎だよ、まったく。
大きなポットからの植え替えでしたので小鉢におさめるための根さばきにひと苦労。
もう少しだけ深く植わって更にちょっと右へ傾けるつもりでしたが、土の中から少しだけ幹が出て来てしまったため、イメージ通りにおさまりませんでした。
もう少し前に傾ければ傷も正面を避けられるはずでしたが、根が邪魔して結局正面に来てしまいました。
残念ですが、あせらずに、また次の植え替えまで様子を見ることにしましょう。
このボケは早い時期に一度咲いて、またしばらくしてから次の花芽が開くそうです。
うちのにも、今の花よりもっと元のほうに次の花芽がついています。
ビニールポットが減って鉢におさまった樹が増えると、なんともすがすがしくスッキリした気分になるのは私だけではないはずです。
床が抜けそうな我が家で吉田バラを植え替える
去年の年末から年始にかけて、我が家に粘土20キロ×2種類と、新しい釉薬7種類が届きました。
そして今日、さらに道具土など諸々、20キロ到着。
・・・ルームメイトが1人増えたくらいの重量が加わったわけですが、それを見越して年末にそれ以上の重量のものを捨てましたから、床は抜けないでしょう、うん。
今は成形をやりつつ、それらの焼成テストをしています。
粘土2種類というのは焼き締め用に取り寄せたものです。
どうにかして電気窯で面白い泥鉢を作ってみたいと模索していましゅ。
あと、焼き締めでも試しますが、還元焼成用の釉薬も注文しておいたので、来月あたりから還元焼成にも挑戦してみます。
しかしながら・・・自分のもの、頼まれもの、なんだかんだと鉢の成形をしつつ、焼成のテストも進め、植え替えシーズンは到来、会社じゃ上司に、家じゃ女房に・・・?
ほんと、退屈しない毎日です。
それで、焼成の記録は今まで白紙に走り書きしていただけだったのですが、必要から後で見てもイマイチわかりにくかったというのがあり、パソコンを使って専用のシートを作ってみました。
ついでなので手書き風に字体や線をアレンジしてみましたよ。
これからはこれでいこう!
さて、新しい釉薬のテストと一緒に、以前焼いて上手くいかなかった鉢を再度焼き直してみました。
釉が流れてしまって、足元にたまってしまったので、逆さまにして焼いたのです。
そうしたら、鉢の神様が微笑んでくれましたよ。
この釉薬は2度焼きすると、何故か水色が現れます。
この水色は1度焼いただけだと出てくれないのです。
その水色のところに金色の結晶が浮かびました。
タフガイの私ですのであまりこういう言葉は使いたくないのですが、
「きゃ、かわいい!」
丁度、剪定はしたものの入れるのに良い鉢がなくそのままにしてあった吉田バラがあったので、
早速この鉢に植え替えてみました。
まだ根ができていなく、残酷な程に片根気味だったので、植え付けが上手くいきませんでしたが、この鉢で赤い実がなったらとても面白くなりそうだということはわかりました。
素敵!
姿を現わせ!
去年の東京支部展で飾った杉の枝に、展示会後しばらくしてからクモの糸のようなものにおが屑状のものがついているのを見付け、オソロシヤ、オソロシヤと、正体の見えぬ相手に殺菌、殺虫で応戦してみたのですがその枝は枯れ、同じ症状が年内にもう1本の枝を枯らしました。
その際も再び殺菌、殺虫をして、もう大丈夫だろうと思っていたのですが、今月に入ってまた1本枝が枯れました。
おぬし、卑怯だぞ。
姿を現わせ!
というわけで、最後の手段。
石灰硫黄合剤(SIG)を喰らわしてやりました。
SIGった姿・・・赤く焼けた葉が白く染まって、あぁ、まるで雪化粧のようです。
風流ですね。
・・・なにかどこかで見たことある色合いだと思っていたら、前記事のヒバリマサキね。
枯れたのは混み合っていた懐の枝ばかりなので、全体的な樹姿はそれほど崩れずにいますが、さてさて、この症状は治まるのでしょうか。
この樹、いただきものの素材を大切に育ててやっとここまで来たのです。
まだ枯らすわけにはいきません。
ヒバリマサキ
ヒバリマサキ・・・なんとも不気味な樹です。
去年aze号で安行方面に行った際に某盆栽園で、これの大きな樹を見掛けてから、ずっと気になっていました。
あいにく売り物は置いてなかったので手に入れることはできませんでしたが、名品展の時に常設売店で見つけてしまい、
「あ~、やっぱし不気味」
と呟きながら買ってしまいました。
斑が入って色素が薄くなったところが赤味を帯びてピンクになっています。
暖かくなったら挿して小さなものを作ってみます。
草のサイズで作って、えげつない、飛び道具的な一鉢にしましょう。
飛び道具の使い方は難しいし、センスが問われますが、ちょっと真面目に取り組んでみたいのです。
増やして余ったらヒバリマサキ屋さんにでもなろうかな。
日々追われ、もう随分と明るい棚をゆっくり見れてないような。
今週末こそは。
第42回 全国小品盆栽名品展で踊ろうよ!
名品展の季節となりました。
1月11日から13日、上野グリーンクラブにてです。
今年で第42回。
会の沿革によると、1962年に東京アマチュア小品盆栽愛好会として発足し、1969年に日本小品盆栽会と名を改め、1972年に第1回の名品展が開かれたそうです。
日本で初めての全国規模の小品盆栽の展示会なんだとか。
その後各地で支部が結成され、名前も日本小品盆栽協会と改め、本部の会員が東京支部になって、膨らんだり縮んだり、繁栄したり絶滅危惧種に指定されたり(←指導)して今に至るようですが、名品展というのは、各支部の展示会とは別で、全国の支部の方々が参加するのです。
私もがんばって、いつかは参加したいと、それが今の目標のひとつです。
ちなみに名品展には賞というものがないので、よく聞く樹の大きさの部門分けというものはありません。
これは会長だった役者の中村是好さんが、「遊びに優劣をつけない」と言って決めたのだそうです。
かといって、ゆとり世代の運動会全員1位とは違いますからね笑。
こういう精神性は、キラキラ感には欠けますが(←注意)、私がこの会で楽しくやれている理由のひとつだと思います。
そんなわけで、名品展、今からたのしみにしています。
会場1階では業者さんが、ひん曲った樹とか、どうやって使うのかわからないくらい小さい鉢などをはじめ(←警告)、いろいろ販売しています。
お時間あるかたは、絶滅する前に名品展を(←反則負け)。
草の寄せ植え
放置プレイ中の雀の槍の小鉢のいくつかが目にとまり、そのぼうぼうに伸びた姿にイラっとしました。
水が溜まりやすい場所にあったので、根が底穴からだけでなく、鉢の縁からも伸びて、逃げたら死ぬのに逃亡しようとする水槽のイモリを思い出し、2度イラっとしました。
おまけに剪定したものが着地して発根したのか、天使の涙までチョロチョロと生えていました。
ちょうど良いので手に取ったついで、雀の槍の長い葉を元から切って、芯の短めの葉だけ残しきれいにしたのですが、どうもつまらない。
株が丸鉢の縁に沿って生え、中心に空き地が出来ていたせいです。
ここで三度イラっとし、これもついでと、一度鉢から抜いてパンパンになった根を土ごとギュっと圧して良い感じの生え方に直してみたのです。
そうしたらちょっと景色にアクセントが欲しくなり、棚をゴソゴソと漁り始めてしまいました。
雀の槍だから、野っ原に生えてそうな草がいいかな?などと不気味な38歳の微笑を浮かべつつ、見つけたのは以前道端から引っこ抜いて来た立浪草と、勝手に生えてきたオトギリ草。
ノッポの赤紫のが立浪草のタネが入ってた穂。
左奥からチラリズムの赤い葉がオトギリ草の古い葉の生き残り。
中央でぎこちなく、行き場をなくして困惑しているのが天使の涙。
つんつんしているのが雀の槍。
私の研ぎ澄まされた美的感覚が荒れ放題だった雀の槍の鉢をここまでにしてしまいました。
私が震えているのは寒波のせいではありません。
展示をするようになり草を始め、草は草でとても面白いことがわかりましたが、なんだかんだやって来て、とりあえず今のところでわかったこと。
まず、とにかく小鉢に入れること。
あと、自分の手間で育てようとしないで、勝手に生きてくれる環境の場所を自分の棚の中で見つけてあげること。
そして、時々ちゃんと掃除をすること。
この3つだけやっておけば、まめに手を入れずともそれなりの姿になってくれたりするのですが、実際はそれが難しいのですよね・・・
展示では欠かせない草。
そこにまた、その人らしさ、センスが見えてくると思うので、けっこう気を使います。
気を使っているわりには上手くいきません。
高麗ネムネム
コウライネムの挿し木素材。
あいかわらず冬になっても葉を完全に落としてくれません。
そろそろハサミで切ってしまうつもりです。
ひとり寂しく挿し木から、どうにか小さな盆栽を作ってみようと去年奮起して、挿し木素材を増やしました。
早いうちから、先へ先へ伸びていってしまわないように、まめにハサミで作っていけば面白くなるのではないかとイメージしています。
写真の樹はもう少し前に挿し木したものです。
ちょっとだけ期待しているのですが、どうなることやら。
良い樹になあれ。
ピラカンサ用の鉢を作ってみる
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて。
ヤスちゃんからいただいたピラカンサ。
良い樹をいただいてしまいました。
(ありがとうございます)
ん?素焼鉢に何か描いてあります。
こんな鉢はどうかな?と、鉛筆で描き込んであるのです。
これでもう、植え替えを済ませた気分になれるのです?
最近気付いて恐ろしくなったことがあるのです。
去年あれだけたくさん鉢を作ったのに、うちに残っているのは失敗作ばかり・・・
これから迎える植え替えシーズンを考えると気が重くなります。
とりあえず今月から始める予定のバラ用の鉢から急ぎで少し作らなくてはならないと、白の結晶釉の鉢をイメージして正月そうそう粘土をこねました。
そのついでにこのピラカンサ用の鉢も削り出してみました。
丸っこいでしょ?
削り出しといっても、この粘土はとても目が細かくて削っても切れてしまうので、「撫でつけた」と言った方が正確かも。
ポイントは、鉢から抜けなくなりそうな程すぼめた口、丸い胴、半月形の足です。
そこを骨格としてイメージして成形しました。
幹が2本になっているので丸鉢ではなく、楕円にしてみました。
口がすぼまっていると敬遠されがちですが、私、結構好きです。
小さな樹を入れると、使い方によってはとても映える気がします。
さて、最新のCG技術を駆使して合成してみました。
うん、ボチボチでしょうか。
あとは焼き上がって大きさが合うかどうか。
今年は失敗作をもう少し減らせることができると良いです。
年末に新しいところから釉薬をいくつか仕入れたので、そのうちにテストをしておこうと思っています。