失われた4年間
ふと気付くと、3月19日でこのブログを始めて4年が経っていたようです。
この間に、いったい何人の迷子を肩車して、
「この子のお母さん、知りませんかー!」
と叫んだかと思い返すと、感慨深いものがあります。
このブログ、盆栽趣味に奮闘する小学生と未来から来たネコ型ロボットとの触れ合いを描く形で書いてきましたが、これからは、私もそろそろいい年ですし、盆栽なんぞにのめり込まず、このブログの内容も心機一転、「世界の怪奇現象」に絞って書いていこうと思います。
世の中には科学では解明できない事柄がたくさんあります。
伝統園芸フェアー
ここ数日、ひどい腰痛に悩まされています。
原因はいろいろ考えられますが、よくよく考えれば毎年植え替えの時期は痛みを感じているような。
植え替えをしていて、そろそろひと休み、などと思うのに、ふと目に止まった鉢が気になってもう一鉢。
この連続が「野球肘」ならぬ「植え替え腰」という恐ろしい病を生んでしまうのでしょうか。
さて、先日、伝統園芸フェアーの展示も無事?終わりました。
何故「?」かというと、搬入の際にちらりと木瓜(紅小町)の花色が少し薄くなっているなと感じてはいたのですが、搬出の際には花がひとつ傷んでいて、他の花もかなり花色が薄くなっている状態になっていたのです。
帰ってからすぐに花を全て摘んで負担をやわらげておきました。
花に水がかかるとせっかくのきれいな色の花弁に白いカルキの跡がついてしまうので、この鉢は特に気を付けてどぶ漬けで水をやっていたのですけど、そのどこかで問題があったのか・・・ちょっとわかりません。
小さな葉芽が開いてきているのは確認できているので枯れることはないと思いますが、しばらくは安静に扱いましょう。
搬入日は搬入の時間に間に合わせるので精一杯で自分の展示の写真しかとっておらず、搬出の日は少し早目に行ったのですが買い物を楽しんでいるうちに搬出が始まってしまい、自分のも他の方のも写真をとらずに終わってしまい会期中の写真を載せることができませんが、いろいろな方が写真を載せてくださっていたので、そちらで展示写真をご覧になった方も多いと思います。
皆さんの展示、とても素敵でした。
思いを込めて飾ったぶん、いくつか見られたトラブルが残念に思えますが、これにこりずにまた皆で飾って、その中でそれを良くしていけたらいいなと思います。
私が初めて展示に参加したのが一昨年の支部展になりますが、そこからいろいろ目標を立てて盆栽をたのしんでいます。
モミジの葉をチリチリにしないで9月の支部展に飾る、とか笑。
そんな目標のうちのひとつが今回の伝統園芸フェアーで達成できたのは、私にとって、ひとつの喜びです。
今回、花の咲いた樹を飾ることが初めて叶いました。
木瓜と富士桜を咲かせて飾ることができたのです。
富士桜は搬入日は一輪開き始めたばかりでしたが、搬出の時には全ての花が開いていました。
去年、初めて伝統園芸フェアーに参加した時など、草木の芽吹きでどうにか場をつくろいはしましたが、春らしい姿の樹が足りなくて、結局冬の姿のままのチリメンカズラで数合わせをしていましたし、それを考えれば2回目になる今年、少しは頑張れたのかなと。
それに比べると今回初参加のbonさんもしずかさんも、すごいなと思います。
今回の展示は私、力まずに、山の春、里の春を飾ってみました。
奥の杜松と朝霧草の芽吹きで山の春。
手前の木瓜と桜と雀の槍の開花で里の春。
春が来た 春が来た どこに来た~
山に来た 里に来た 野にも来た~
という感じで笑。
今回、もちろんまた伝統園芸フェアーに急召集もあり得ると去年からこの時期に飾れそうな樹や草を意識して用意していはしましたが、気負わずに飾ってみて、それはそれで良いものでした。
ずっと前からしっかりと準備をして臨む展示も良いですが、その時見頃を迎えた樹をぱぱぱっと揃えて、こんなのどうかしら?などと力まず飾れるのも素敵ですし、ひとつの憧れですね。
良い飾りをしようという気持ちの中に余計なものがないような。
まだまだ樹を揃えるだけで精一杯ではあるのですが、今回気負わずに飾れて、自分の愛好家レベルのアップを知らせる音が聞こえた気がしました。
5点の配置はこんなでした。
もう少し道具は揃えておいたほうが良いのですけど、実際少しずつ増やしているのですけど、まだまだ間に合いません。
ところで、搬出の際に雀の槍の乗る地板に何故か黄色い粉が落ちていて、
「誰だよ~こんなところにきな粉を落としたのは!」
と思いましたが、それは雀の槍の花粉でした。
案外たくさん出すものです。
・・・・・・・・・・・・・・
搬出日、片付けが済んだ後に一木一草話へ行きましたが、10個納品した私の鉢が、もう残り3つになっていました。
嬉しいような、淋しいような、複雑な乙女心。
趣味者の鉢は、自分で使いたいと思って作るからいいのよと、女将がそう言っていました。
いつかどこかの展示会ででも、再会できる日が来ることをたのしみにします。
欲しい人はいるからもっと作っておいて、と言ってくれましたので、また時間を作って頑張ってみますが、とりあえずは、遅れた植え替えをできるところまで進めておくのが先です。
自分で混乱しないように、盆栽の半歩後ろで鉢作り、と意識しています。
朱泥 & 第12回伝統園芸フェアーのお知らせ
まったく、花粉症のバ~カ。
さて、ここしばらく試行錯誤していた新しい朱泥ですが、先日焼成しました。
この辺は小さめ。
横が2.3~3センチ。
このふたつは横が3.5~3.8センチ。
これくらいの大きさになると使いやすいですね。
ちなみに私は左のが欲しいです笑。
ふふふ。
でも、実際こんな鉢が欲しくて朱泥探しをしていたのです。
このくらいの大きさのこんな鉢、探したんですけどなかなかこれというのに出会えなかったのです。
ちょっとしっかりした樹を植えたいですね。
でも、残念ながら、私が使う前に女将のもとへ旅立ちます・・・ちぇっ。
また作ればいいさ。
この朱泥は、50年程前に掘り出した、田んぼの下の粘土なんですって。
テストピースを焼いた際には気付きませんでしたが、今回成形した鉢を焼いてみて感じました。
ある程度温度は低く設定しましたが、とても歪みやすい。
もう少し低温で焼いたほうが良かったのかな?
おかげでいくつかが自分で使う鉢(チームB)となり、一木一草話の春の豆盆栽展に持って行ける鉢が少なくなってしまいました。
粘土自体は面白いので、またこれから少し試していきます。
明日は、上野グリーンクラブで22日(金)から24日(日)までやっている伝統園芸フェアの搬入日。
その帰りに納品してこようと思います。
おっと、そういえばお知らせしていませんでした。
第12回 伝統園芸フェアー
日時:3月22(金)~24日(日)
9:00~17:00(最終日は16時まで)
場所:上野グリーンクラブ 03-5685-5656
入場無料
伝統園芸の世界のいろいろなものが見れます。
盆栽が果たして伝統園芸かどうかは議論すると長くなりますのでおいておきますが?私達日本小品盆栽協会の支部から小品盆栽の展示があります。
東京支部からは恐れ多くもベテランさんにまぎれ、新人枠として私とbonさんとしずかさんも飾ります。
盆栽人ならこの週末は伝統園芸フェア経由の一木一草話で決まりだね。
ほらほら、どうせそんな樹植え替えたって良くはならないから、この週末は出掛けようよ!!
↑警告
新しい粘土で焼成
焼き締め用に新しく取り寄せた粘土2種類のうちのひとつを焼きました。
この粘土はある程度の温度まであげると鉄分が表に吹き出してきます。
そこが魅力。
何度で、窯のどの位置で焼けば丁度良く吹いてくれるか、それを調べるのにテスト焼成を何度か繰り返しました。
なかなか使いやすそうな色。
うん、いいのではないでしょうか。
長方2点、こちらも。
焼き上がってみて、随分小さいことに気付きました。
こんな鉢に松柏を入れると、添えの樹や草の大きさに困ります笑。
焼き締めはなるべく気持ち大きめに作るように意識はしているのですが・・・
良い感じの焼き上がりですので、この粘土は20キロ使い切ってみようと思います。
何年かかるかわかりませんけれど笑。
もっと作りたかったのですが、もう成形が間に合いそうもなかったので、この3鉢だけの焼成になりました。
もっと作っておけば良かったと思っています。
この3つは一木一草話の春の豆盆栽展に出します。
粘土ごとに焼く温度を変えますので、朱泥もあるのですが、そちらは来週末あたりに焼成。
上手くいくでしょうか。
今回は焼き締めのみの参加になってしまいそうです。
仕事と植え替えの合い間で花粉症に悩まされながら作るので、やはり数には限界があります。
日本小品盆栽協会東京支部 3月の例会のご案内
3月10日(第2日曜日)、日本小品盆栽協会東京支部の3月の例会があります。
★午後1時半より
「基礎コーナー」
テーマ: 「雑木の植え替え」
講師:I東支部長
★午後3時より
「教室」
テーマ: 「寒グミのミニ盆栽を作ろう」
講師: A藤氏
会費: 500円
会場:杉並区立永福和泉地域区民センター2階、第1集会室(井の頭線・永福町駅下車、徒歩5分程)
井の頭線永福町駅改札を出るとすぐ頭上に、看板がありますね。
目指すは永福和泉地域区民センターです。そのまま直進ですよ。
最近新しくなった駅舎。そのまま行くと、左に折れます。
左に折れると右手にすぐエスカレータと階段があります。
ここを降ります。どちらを使うかは自由です。
さあ、駅を出ました。
目印は「ボンシューズ」。このお店がやっているのを先日初めて見ました。
このお店に向かって左を走っているのが「井の頭通り」です。
ここを反対、「大勝軒」側に渡ります。信号は守りましょう。
大勝軒側に渡って右を向きます。
三菱東京UFO銀行の看板が見えますか?見えたらそのまま怖がらずに前進します。
もうすぐですよ。
少し歩けば酒屋の三浦屋さんがありますね。
さて、この三浦屋さんの角を左に入っていきます。案内の看板もありますよ。
ここまで来ればもう安心。曲がってすぐ右手に見えてくる建物が永福和泉地域区民センターです。
正面入り口はこちら。
中に予定表がありますので、会場を確認してみましょう。
会員でない方の見学も歓迎しております。
興味のある方、初心者の方、ご参加をお待ちしておりますので、お気軽にどうぞ。
4月の例会は、4月14日(第2日曜日)です。
雪柳 こぼれダネのおたのしみ
2月の例会で講師が、雪柳の実生の良さをちょろっと口にしていましたが、うちでも去年あたりから棚のあっちこっちで勝手に雪柳が生まれ始め、それらを掘り出してみるにつけ良さげな素材に出会えるので、先客のいる鉢に雪柳が生え始めても引っこ抜く気になれず困ることがあります。
これは物干し竿に吊るして管理していたツルウメモドキのビニールポットに飛び込んで生まれたアバンギャルドな生い立ちの雪柳。
去年発芽して今まで、手を付けられずにいました。
やっと取り出せましたね。
さあさあ、苦しゅうない、ちこう寄れ。
ほらほら、もう将来の土台が見えるようですね。
快感・・・
今のうちに小さな鉢におさめておくことにしました。
仮の住まいになると思いますが、3芽だけ残してこちらに植え付けておきました。
さあさあ雪柳よ、私に向かって飛び込んで来い!!
杜松宝5本寄せ
うちでは、杜松はもっと暖かくなってから植え替えていますが、先日、ちょっと訳ありというのと、あと、誰しも時々あるかと思いますが、どうしても杜松の根が見たいという欲求が抑えられず身もだえ、仕方なく植え直す必要のあった杜松宝の寄せ植えを作業することにしました。
去年の支部展の自分の売店スペースで杜松宝の3本寄せを飾っておいたのですが、それがたたったのか、その後大切な枝が枯れ込んでしまい、それが、そこが枯れてしまうと台無しの枝だったために植え直しが必要だったのです。
作業前の写真はありませんので、いきなりアフター、カモン。
3本寄せのほうがスッキリしていたかなぁ・・・
写真写りが平面的になっていますが、実物はもう少し良い感じだと自惚れています。
元々は右から1、2、4番目の幹の3本でしたが、右から4番目の、一番左に位置していた樹の左側に伸びていた、左の間を作る枝が枯れてしまい、その樹の代わりの樹をいくつか用意しておいたのですが、いざ試してみるとどれもイマイチ代りにおさまらず、結局その樹を残し、さらに左のスペースに左流れの樹を加え、合計4本寄せになってしまったので、奥行きを作るために右から3本目の樹を鉢奥スレスレに加えたのです。
ま、わかりにくい説明ですね。
上から見た感じ。
小さな鉢の5本寄せなので、多少うっとうしさはありますが、これでしばらく様子を見てみます。
鉢は私が初めて七輪で焼いた時のものですが、深さが1センチもないので、植える際には、まず樹の場所を決めたら指で抑えつつ濡れた糸で鉢ごとくるくる巻いていき、縦、横を決めてから樹がグラつかないのを確認して、糸の隙間から土をすき込んでいって植えています。
糸は濡れると締まるので、針金でやるよりも自分的にはやりやすいです。
今回は元から植わっている鉢に樹を2本追加する状況でしたので、新しく樹をおさめる部分だけ土を抜いて作業しました。
余計な所まで手を付けて新たに枝枯れさせるのを防ぎたかったのです。
去年植えたものでしたので、少しつついて水で流したら上手くいきました。
根を狭い鉢におさめるのに、スペースのある一番左の樹はまだ良かったのですが、右から3番目の樹などは鉢奥スレスレで、ほとんど根をおさめるスペースがなかったので、幹回りの根だけ広げて、その先の方はたたんで左の空いたスペースへ流しておさめておきました。
そんなこんなでどうにか根をあまり切らずに済ませることができました。
そうそう、根をみたら、もう白根がすこし出ていました。
どうしても切る必要のあるところは、その白根を残して切りました。
あとは保護して、いきなり枝が枯れることのないように祈るのみでしょうか?
杜松宝の素材なんて1ポット500円しませんけど、こうして薄鉢に植えるとそれなりに楽しめるので好きです。
真っ直ぐ幹の針葉ということで、杉に見立てて飾っても許していただけるのではないでしょうか?
このまま2年くらい枯らさなければ、少し貫録も出てくると思います。
土が落ち着くまでは、じっと我慢です・・・
私が盆栽の展示会まわりを始めたばかりの頃、何に驚いたかって、大きな盆栽の展示会で、よく、どうやって根がおさまっているのか不思議に思うくらい薄い鉢で樹が生きていることでした。
今、小さな盆栽をたのしんでいますが、小さな盆栽なりにですがその雰囲気を追っているところがあります。