実生サルスベリ(aze性)は淡いピンク
平成24年の春にまいたサルスベリ(aze性)が開花しました。
淡いピンクの花が咲きました。
ちなみに、今日の私のパンツはこんな色です。
なかなか良い色ですよ。
来春には切り詰めて樹を作り始めると思いますので、もうしばらくは花が見れなくなるのではないかと思います。
同じポットにコノテガシワも芽を吹いています。
これは別に面倒臭がって一緒にタネをまいたわけでなく、元々は別のポットにまいていたのですが、発芽前に、春の強風でカゴが棚から落下して、あっちこっちのタネが土ごとごちゃごちゃになってしまった結果なのです。
そういえば、当時bonさんから預かっていた鉢にも、そのせいで実生のタネがまぎれこみ、いきなりサルスベリが生えてきたような記憶が・・・
今となっては甘くほろ苦い、良い思い出です。
他には、aze性のサンザシのタネもまきました。
一応生きてはいますが、私にとって初めてのサンザシで、育ててみて感じたのですが、サンザシって水切れしやすいのか他に何かまずかったのか、すぐに葉がダメになってしまいます。
それでも枯れずに生きていてくれるサンザシのしぶとさに乾杯。
最初ハ、コンナモンサ・・・
ひたすら粘土を磨くことで極楽浄土へ行けるという仏教の一派
またつまらぬものを斬ってしまった。
じゃなかった、また小さ過ぎるものを作ってしまいました。
焼き締めは小さ過ぎるとなかなか使えません。
入れられる樹もかなり限定されてきますし、樹があっても、いざ良くなって飾ろうとしても、それより小さい添えを用意するのがまた大変。
乾燥させ、焼成して、ここからさらに2割は縮むので、焼き上がる頃には相当、皆から望まれない焼き締めになると思います。
しかしついつい、作業中に出た粘土のカケラで作ってしまいました。
最近はずっと朱泥の成形が続いています。
面倒臭いのが、磨く作業。
朱泥は緩い成形で作っても面白くなりませんし、ある程度きっちり作って、そうなると、表面をツルツルに磨かないとイマイチの仕上がりになってしまうんです。
これも余ったカケラで作り始めた小さい鉢。
ここから粘土の表面をならして磨いています。
成形時に表面をならして磨く際の道具は私、いろいろアドバイスをいただいて試してきましたが、今までの手応えとしては、結局自分で使い始めたマドラーやスプーン、針などが一番しっくりきています。
少しゆるく磨くだけで良い時はまた別のものを使ったりします。
この大きさで、面倒臭いことに細い胴紐があるこんな鉢・・・どんな道具を使って磨こうか考えましたが、成形時の磨きは針を使うことにしました。
磨いていくと、粘土が光を反射しだします。
この後、もう一度磨くタイミングがあります。
最近はこんな胴紐の付いたものを作っていますが、磨くのにとても気を使います。
今作っているのはこの辺のサイズが多いでしょうか。
こうやって基本の形を削り出した後、更に削ったり、磨いたり、あくびをしたり、コーヒーを飲んだり、伸びをしたり、潅水をしたり、そうこうしているうちに、気が付くとこんな感じになっています。
この朱泥は、私が今まで扱った中で一番扱いにくい粘土ですが、うまく焼けるととても良い感じになります。
しかし、乾燥、焼成の過程でどんどん歪んでいきます。
先輩から教わったジャックナイフ香山さんの乾燥の仕方を参考にして自分なりに考え、ある程度の水分を残した状態で成形を終えられるように成形を早く終わらせ、ラップで包み、重しを載せて、かなりゆっくり乾燥させることで乾燥中の歪みはある程度抑えられるようになった感はありますが、課題は焼成中の歪みです。
私が鉢作りを始めるきっかけを作ってくれ、最初に鉢作りの基本を教えてくれた一蒼さんは独学だったそうです。
教わる際は、私が自宅で成形したものを伊豆に送ったり、一蒼さんが東京に来た際に手渡したりして焼いてもらい、ここはこうした方が良いとか、成形、釉掛け、焼成に関するエピソードをうかがったりだとか、そんな話の中からヒントを探る感じで、わからないことがあったら聞いてと言っていただける一方で、まわりの人にたくさん見てもらって教わりなさいとよく言われました。
自分もそうやってやってきたし、また、ひとりの人ばかりに教わっていても作るものが似てきてしまうから、なんてことも言われましたっけ。
そういった意味で、私はかなり自由にやらせていただきましたし、また、自分で勉強するという面では、鉢作りに詳しい先輩や、いろいろと良い鉢を見せてくれる先輩も身近にいて、良い環境にいることができたみたいで、最近では、実際に鉢を作ってきた先輩や、作らなくても良い鉢をたくさん見て来た先輩に、少し認めていただけるようになってきて、そんな時はとても嬉しくなります。
でも、やはりまだ基本的なことで出来てないことも多いです。
今成形している鉢は10月の一木一草話のイベントに出す予定のものですが、もしも9月の東京支部展までにいくつか焼き上がるものがあったら、また一蒼さんに出来を見てもらいたいです。
コガネムシの被害と蝉の思い出
去年あたりから、甲虫の被害がよく出るようになりました。
コガネムシ類のようです。
写真は、成虫がもぐって卵でも産んだ跡のか、はてまた幼虫が孵って地上に出て来た跡なのか、ビニールポット内の土が荒れています。
去年、杜松の挿し木苗の生育が妙に悪いと思ったら、鉢の中に幼虫がいました笑。
根をかじってしまうのでしょうか?
でも、基本的に被害がでるのは、穴を掘りやすいまだ柔らかい土の、しかも大きい鉢で、さすがに小鉢や、大きい鉢でも根が張っているものは選びませんので、別に気にしていません。
町なかでも、8月になると甲虫があちこちで燃え尽きてひっくり返っていますね。
季節を生きた虫たちのひと時代が終わろうとしています。
関係ありませんが、中学の時の先生が、
「地上で1週間程しか生きない蝉をはかないというが、土の中で7年程生きるとすると、虫にしてはかなり長寿の部類に入ります。蝉は、はかなくありません」
と教わりました。
いえいえ、何年も暗い地面の下で我慢してやっと地上に出たんだし・・・などと言っても、蝉にとってみたら、出来れば敵のあまりいない安全な地下にいた方が楽なのかも知れませんね。
危険とわかりつつも、時期が来るとある朝地上に出ずにはいられない衝動に襲われる。
「なにこの気持ち・・・こんな気持ち、初めて」
地上に出ると高いところに昇りたくなる。
そうしたら背中の皮が割れてきて・・・
「繁殖だぁぁ!」
かなりの気違い沙汰で、その心境、人間の私には理解しかねますが、蝉は蝉で大変そうです。
ところで、小さい頃にケヤキをよじ昇るアブラゼミの幼虫を見付けて持ち帰り、虫カゴで羽化させたことがありますが、夏の早朝にトイレに起きその姿に気付いた時にはとても感動、興奮したものです。
完全な成虫を灰かぶりの焼き締めとすると、羽化したての姿は磁器の絵鉢ね。
そして、この記憶の面白いところは、私は30才を過ぎるまで、まともに樹の名前など知らない人間だったのに、おそらく小学1~2年の頃だろう記憶の中に登場してくる樹がケヤキだとわかるということ。
二十歳の頃には私も実家を出ていますし、その後そのケヤキの生えていたところには新しい家が建ち、大きなケヤキでしたが切り倒されたようです。
なのでそのケヤキは子供の頃の記憶でしか知らないのです。
それなのにそのアブラゼミの幼虫がいたのはケヤキだとはっきりわかるのは面白いですね。
子供の目線でちゃんと、どんな葉っぱで、どんな幹をしていて、と頭の中に映像が残っているのですから。
その特徴を大人の私が分析して、あれはケヤキだとわかるわけです。
子供というのは案外細かい所まで見て、感じて、覚えているものです。
鼻水たらして訳わからないことばかり言っているとしても、あなどっちゃあいけません。
aze性のイワシデのその後
以前、azeさんから、自ら実生して古くなり幹ももうすっかり白いイワシデをいただきました。
そして、私の樹のサイズには大きいということで、取り木するなりして作り直すという指令も!
これだけ幹が白くなるほど古いとさすがにいきなりザックリと刃物を入れるのはためらいがあり、まずは小物から手を付けていきましたが、やはりイワシデはなかなか全てがうまい具合に発根してくれはしませんでした。
それで今年、ついに大トロの部分に着手。
少し太さのある部分数か所になりましたが、今までの感じから、うちではイワシデは取り木よりも挿し木のほうが発根の調子が良いので、挿し木でいくことに決めました。
記録によると、5月29日に、切り離して水に漬けておくことなくすぐに、そして普段は発根剤は使いませんが、この時は用心して発根剤を付けて挿したようです。
あと、葉の数も調整しました。
まこと君も自分なりにいろいろ考えたようです。
その後、7月21日には発根を確認できました。
少し枝を追い込めたらもっと良い樹になるはずです。
他にも2本挿しましたが、まだなんとも言えない感じです・・・シャキッとしろ!
そして残ったのが、幹の途中からぶった切られて何もなくなった親木・・・
きれいな白い幹をそのまま捨てる気にもなれず、毎日潅水です。
ん?
芽が3つ吹いてきました笑。
せっかくなので、10年くらいかけて三幹を作って、また挿すなり取るなりしてみようかしら。
昔薪を取るために作られたコナラの林には、株立ちの樹が多いそうです。
薪を取るために元から切られた切り株から芽が吹き、時代と共にもう薪は必要なくなり、そのまま放置され、株立ちになったそうです。
さあ、先の長いプランができましたよ。
ピラミッドパワーで重い腰をあげる
毎日水やりご苦労様です。
忙しいから、写真がないから、暑いから、蚊に刺されるから・・・この時期自分の中で更新しない理由にはこと欠きません。
でもちょこっとがんばってみましょうか。
近頃杉並区でもピラミッド作りが始まりまして、働き盛りの男たちがその建設のため集められています。
私も最近役所から呼び出されて、この猛暑の中、毎日毎日ブロック状の巨大な石を引っ張って運んでいますが、とても重いし、暑いし、つらいです。
朝からヘロヘロになるまで働いて、日給でパンとビールをもらうだけ。
善福寺川の氾濫で自分の畑は水没して手が付けられない状態なので、この時期他に仕事があるのは有難いことではあるのですが、もう石を運ぶだけの繰り返し作業には疲れました。
手に職をつけて、石を切り出す役になれないか、今度班長に相談してみようと考えていますが、あの役はあの役でつらいところがあるのでしょうね。
友達が話していましたが、毎日大きなノミで石を切り出していると手のしびれが治らなくなるそうです。
「では、石を運ぶソリの足元に進みを良くするための油をまくあの仕事はどうか?あの役は楽だろう。いつも私が体中をプルっプルさせて巨大な石を引っ張る時、とぼけた顔を油でテカテカさせながら、かったるそうに油をまく、ただそれだけの役割の男がいるだろう?」
と、その友達に尋ねてみると、どうもあれは杉並区から雇われているのではなく、油屋さんの方で雇ったスタッフで、もらえるパンやビールはさらに少ないんだそうです。
結局黙って石を運んでおけ、ということでしょうか。
本当にピラミッドパワーが必要なのは死者でなく、毎日馬車馬のように働かされる私達です。
さてさて、先日、9月の東京支部展のリハーサルを兼ねた納涼展で、一応今考えている今年の展示を見ていただきました。
このままチリチリにせず9月までいけるのか不安はありますが、とりあえずのイメージはできました。
今年は暑いので、9月の展示会ではありますが、夏の水辺をテーマにした飾りを考えています。
歴の浅い私が自分で作った樹ばかりを飾るので古さはありませんが、それを補える何かを感じていただけるものになればと思っています。
私だけでなく、初めて展示に参加する人も、まだ2回目3回目の展示の人も、それぞれ不安を抱きながらがんばっています。
どうかホットな目で、お手柔らかに。
今の時代、展示会でまだまだ拙い初心者の飾りが多く見れる会というのは、見方を変えれば健康なのだと思います。
新しい人が入っているということですから、未来があります。
幸い東京支部も、毎年数人ずつ、新しい入会者が入っています。
今年は4人ほど新人を迎えることができたでしょうか。
私はちょうど境目の新人で、しかも入ってすぐに役員に引きずり込まれた不幸な境遇をたどっている分、会の苦しい状況を見て来ていますので、今となると、まずは越えなくてはならないと考えていたひとつの山をどうにか越えられたのだと、少しホッとしている部分もあります。
そして次に越えなくてはならない山はまた大きく、さらにタイムリミットもありますが、でもどうにかなることでしょう。
どうにもならなければどうにでもなればいいのです。
目の前のことをひとつずつ。
ここまで活気を取り戻せたいろいろな理由のひとつとして、一木一草話の女将の陰からのサポートが常にあったということ、これは私としても心強かったです。
いつも力を貸してくれていました。
私が鉢作りを頑張るのは、そもそもは自分の楽しみのためだけでしたが、今は、女将のお店に私ができるただひとつの協力だからというものが加わっています。
格好良いでしょ?
10月のイベントまでにどれだけ作れるのか、ヒヤヒヤの毎日です。
9月の支部展をやり過ごし、10月の一木一草話のイベントを乗り越える頃には秋の展示会シーズンに入り・・・まったく、おかげでビキニのかわいこちゃん達とデートする暇もありません。
わび?さび?
そんなもの、鳥か蜂にでもくれてやれ!
-monova 2周年記念企画- 豆盆栽のある景色展
ーmonova 2周年記念企画ー
豆盆栽のある景色展
2013年8月8日(木)~9月3日(火)
10:30-19:00/水曜定休
*8/12(月)~16(金)はOZONE夏季休暇期間のためお休み
詳しくはこちら→http://www.monova-web.jp/2800
今年もこのイベントが始まりました。
会場までは新宿駅すぐのところから無料バスが出ています。
私は春から樹作りを一番に考えて過ごすことに決めていたため、今回のイベントには鉢が間に合いませんでした。
次回の、一木一草話での秋のイベントには間に合うよう、9月の支部展の展示準備と共に鉢作りを頑張っています。
しかし、途中に支部展もありつつ、あと2カ月でどこまで作れるのか・・・実のところ不安です。
それはさておき、豆盆栽のある景色展、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!(←昭和)