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 少し前、町なかにやたら沢山実を残している柿の木を見付けました。

 お腹を空かせた鳥たちにも全く相手にされないとは、相当渋いんだろうなぁ、と、渋好みの私は思いました。

 ちょっと気になったので近付いて見てみると、実が随分と小さい。

 でも、ロウヤ柿程ではありませんが。

 ゴルフボールよりちょっと大きいくらいです。

 あたりを見回すと、ひとつ実が落ちていたので、そこまで歩いて行って、実が落ちているところでわざと転んで、

 「痛ったぁ・・・い」

 と言いながら実を拾いました。

 食いしん坊と思われるのが嫌だからです。

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 家に持ち帰って、タネをとっておきました。

 ちなみに、人差し指に治りかけの切り傷がありますが、当時、木で鉢作り用のコテを作るのに研ぎたてのナイフを使っていたら、勢い余って血が飛び散りまして。

 もう今は跡がわからないくらいに治りました。

 それで、私、ちょっとロウヤ柿に満たされていないのです。

 だって、実はとりあえずおいておいても、葉も幹も、柿っぽくないんですもの。

 今はもう慣れてしまいましたが、最初にロウヤ柿を見た時って、

 「これ、柿?」

 って思いましたよ。

 私が子供の頃には、実家の前に、おそらく誰かが食べた実のタネを埋めただろう若い柿の木が生えていまして、私はその木の葉や枝をむしって遊んでいた記憶がありまして、そのせいか、ロウヤ柿になにか違和感があるのです。

 でも、あんまりそういうこと言っていると、まこっちは怒りやすくて気難しい、などと言われてしまいますので、一応うちでもロウヤ柿は実生も含めてやっていますが、そこで満たされないところを普通の柿の木に求めて、柿のタネを集めているのです。

 スーパーで、わざわざタネ有りの買ったりして。

 でも、この、今回拾って来た種類はスーパーにはないですね。

 ちょっと調べてみたら、天王柿というのが似ています。

 柿渋用の柿なんだとか。

 よくわかりませんが、とりあえずまいてみようと思います。

 今年実生した分は発芽率も悪く、発芽したものも何故かすぐに全部枯れてしまいました。

 来年はどうなるでしょうか??

 実を付けなくても紅葉がたのしめて、できれば、少しだけでも幹が荒れてくれないかなぁと、そう思っています。

 そうなったら、丸実のロウヤ柿の実を針金で枝にくくりつけて飾ろうと思います。

 そうそう、先日花屋さんで、鉢植えの小さな姫ヒイラギにきれいな実が沢山付いていて、へぇ、すごいねぇ、などと思い、顔を近付けてよく見たら、作り物の赤い玉が枝に針金でくくり付けてあっただけでした。

 言っておきますが、私のプランは作り物でなく、本物の実をくくり付けるものですので、一緒にしないでくださいね。

 そういうの、迷惑です。


ぶらマコリ ~多摩川編~

 今回から始まりました「ブラマコリ」。

 初回は、いつかは行ってみたいと思っていた多摩川です。 

 訪れたのは10月の末のこと。

 しばらく前のことになりますね。

 その目的は?

 最終的な目的は、将来私がもっと年を取った時に、若い連中が水石探しに行ってみたいとかなんとか言い出したら、ここぞとばかりに、

 「なかなか見付からないもんだよ」

 と苦い顔をして言う、ということ。

 そのためには私も水石探しをしなくてはなりません。

 そこで今回はその下見といいますか、実際石を探せる場所があるのかを見に行ってきました。

 昔、講師が水石探しの話の際にチラリと口にした駅名をグーグルの航空写真で見て、石がたまっていそうな場所をチェックしてから出発です。

 平成生まれの新人はそういうことができるのです(平成49年生まれ)。

 さあ、土手で裸の大将みたいにおにぎりで腹ごしらえを済まし、ブ、ブ、ブ、ブラマコリの始まりなんだな。

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 私は東京と千葉の境を流れる江戸川のすぐそばで生まれ育ちましたので、河川敷に来るとテンションが上がります。

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 川沿いを、テキーラを飲みながら歩いていると、うらやましいくらいに実を付けたクコを発見。

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 クコの見事な実成りを見ていたら、だんだん石のことなどどうでもよくなってきました。

 とりあえず実を採って、頬袋に隠しておきます。

 自然に生えているのを見るのって、やっぱり良いですね。

 ちょうど、人間の都合や好みに合わせて抑えつけられている樹を見るのにうんざりしていたところでした。←?

 河川敷には他に、やはりノバラが多く生えていましたよ。

 なかには珍しいノバラも。

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 ま・・・ノバラとしておきましょう。

 やたら大輪ですけど。

 で、水辺でもの思いにふけっていると、すぐ横の石かと思っていたものが、よくよく見ると、甲羅干ししている大きなミドリガメでした。

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 甲羅に時代がのっていました。

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 かなりの接写をしても動じることなく甲羅を干していました。

 私ほど、危険な臭いのプンプンする人間がすぐ横にいるのに逃げないなんて、たいしたものだと思いつつ、さんざん写真を撮ってやりましたが、それにも飽きて、そっぽを向いてまわりの石を見ていたら、背後で急にジャボンと音がして、振り返ると、ミドリガメがものすごい焦りかたで必死に手足を動かして水の中へ逃げて行くところでした。

 「反応遅過ぎ!」

 と突っ込んでおきました。

 そんなこんながありまして、気が付くと、石だらけの場所にたどり着きました。

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 わくわくするような眺めでした。

 ちょっと水の流れているところを覗き込んでみると、小さな魚がたくさん泳いでいました。

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 この姿が私の中のプリミーティブな部分を激しく刺激してしまい、それこそ熊のように、思わず素手で水を突くように一撃くらわせて、水から上げた手の中には魚が2匹入っていました。

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 調子が良い時だったら一度で10匹はいける自信はありますけど。

 今日のところはこれくらいにしといてやる。

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 そんな野性児がふと我に帰ると、もう夕暮れ時でした。

 あたりが暗くなってきたら、急に自分が39歳だという事実が心に重くのしかかって来て、どうしようもない不安を覚えました。

 私は一度大きく息を吐いたあと、乱れた七三分けを手櫛で丁寧に直し、人気のない河原を後にして家路につくのでした。

 ・・・あ、石を拾ってなかった。                                           

 

 

 


日本小品盆栽協会東京支部 11月の例会のキーワードはくうねるあそぶ。

 皆さん、お元気ですか?

 失礼します。

 11月17日は東京支部の例会でした。

 9月の支部展、10月の大人の遠足と、イベントが続いたので、久し振りの例会です。

 今月の教室のお題は「松柏類、手入れのポイント」と、「冬越しの準備と寒さ対策」でした。

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 講師の机には赤やら黄やら、はてまた紫やら、様々な色に染まった葉の鉢が並んでいます。

 本編が始まる前に、紅葉についてもお話いただいたのです。

 中にはツルウメモドキのオス木なんていうのもありました。

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 ちゃんと素敵な鉢に入ってましたよ。

 黄葉をたのしむんですって。

 オス木は枝ができやすいそうですが、棚の上でメス木に実を付けるためだけの樹になるのが普通のオス木を、こう、木を作って黄葉をたのしんでしまうなんて。

 無欲というべきか、欲深いというべきか・・・

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 紫式部の葉は紫色に。

 きれいですね。

 今年は実を成らせない年だったけれども、それでも秋には葉をたのしめる・・・強欲な奴め!

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 草も色付いて、草紅葉。

 フウロ草の仲間ですって。

 古そうな株ですよ。

 と、そんなこんなで、休憩をはさみつつ、冬の管理と松の作業を教わりました。

 さて、私はこれらのテーマで何度お話を聞いたのでしょうか。

 何度も教わったことですが、なかなかまだまだです。

 毎年試しつつ、こんなでいいのかなぁ・・・?と、そんな感じです。

 おしまいに、教室の隅の、皆さんの簡単な飾りの写真を。

 T屋さんの。

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 この鉢、良いですね~

 東福寺でしょうか?

 あ、私の作った鉢でした。

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 しずかさんの。

 紅葉がきれいですね。

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 私の。

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 餅巾着のエノコロじゃらしに穂が付きました。

 放置していたら、細い軸で立ち上がって、やたら渋い姿になりました。

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 S崎さんの。

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 自宅の盆栽に興味を示さない奥様も、この柊(ヒイラギ)に花が咲くと喜ぶそうです。

 とても良い匂い。

 それで、葉がものすごく小さいんです。

 11月もあとわずか。

 そろそろ、毛糸のホットパンツの出番です。


日本小品盆栽協会東京支部 11月の例会のご案内

 11月17日(第3日曜日)、日本小品盆栽協会東京支部の11月の例会があります。

   ★午後1時半より

  「教室」

 テーマⅠ: 「松柏類、手入れのポイント」

 テーマⅡ: 「冬越しの準備と寒さ対策」

 講師:  T屋氏

 会費:  500円

 会場:杉並区立永福和泉地域区民センター2階、第4集会室(井の頭線・永福町駅下車、徒歩5分程)

 井の頭線永福町駅改札を出るとすぐ頭上に、看板がありますね。

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 目指すは永福和泉地域区民センターです。そのまま直進ですよ。

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 最近新しくなった駅舎。そのまま行くと、左に折れます。

 左に折れると右手にすぐエスカレータと階段があります。

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 ここを降ります。どちらを使うかは自由です。

 さあ、駅を出ました。

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 目印は「ボンシューズ」。このお店がやっているのを先日初めて見ました。

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 このお店に向かって左を走っているのが「井の頭通り」です。

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 ここを反対、「大勝軒」側に渡ります。信号は守りましょう。

 大勝軒側に渡って右を向きます。

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 三菱東京UFO銀行の看板が見えますか?見えたらそのまま怖がらずに前進します。

 もうすぐですよ。

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 少し歩けば酒屋の三浦屋さんがありますね。

 さて、この三浦屋さんの角を左に入っていきます。案内の看板もありますよ。

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 ここまで来ればもう安心。曲がってすぐ右手に見えてくる建物が永福和泉地域区民センターです。

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 正面入り口はこちら。

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 中に予定表がありますので、会場を確認してみましょう。

 会員でない方の見学も歓迎しております

 興味のある方、初心者の方、ご参加をお待ちしておりますので、お気軽にどうぞ。

 12月の教室はありませんが、12月23日(月・祝日)、上野グリーンクラブで交換大会があります。


朱泥楕円鉢でしゅ。

 しばらく前のことになりますが、イメージができたので、とある方から頼まれていた朱泥の楕円を成形してみました。

 石化桧の寄せ植えを入れるそうです。

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 成形の段階で横幅を12センチ程とっています。

 めずらしく、ヒモ作りです。 

 最終的にここから2割程縮むと思いますが、おそらく私が作った中で一番大きな鉢になると思います。

 私が使うものなら、高さをこの3分の2くらいに抑えて薄く作りますが、とりあえずほどほどにしておきました。

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 それでも、あまり深く見えないように胴紐を入れて深さをぼやかしてみましたが、どうでしょう。

 ひと通り作ってみて、足がぬべっとして見えて気に入らなかったので、段足にしました。

 ちょっとスッキリ。

 なるべくシンプルなラインをイメージしていたので縁は付けませんでしたが、もしかしたら、控えめな外縁を付けておいた方が良かったかも?

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 あまり段を付け過ぎると足の接地面が小さくなって焼成時の歪みが怖いので、ほどほどに。

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 しかし、さすがに焼く時に、底に支えを当てて焼かないとダメかしら?

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 この鉢はこんな感じで成形を終わらせておきました。

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 落款はちょっと遊んでみました。

 ごんべんの右、少しスペースが空いているのがミソです。

 本当なら、そこに「成」が入るはずなんですよって笑。

 そうそう上手く歪まずに焼けるとは思えないので、2、3枚焼いてみようと思っています。

 仮に焼き損じても、この大きさでは自分で使えないので、強制的にお願いされた方に引き取っていただきましょうね。


タグ:鉢作り

盆栽がらみで4軒はしごする。自分はこんなで良いのかと自らに問いかける。

 今日は4軒もハシゴして、ちょっと飲み過ぎ、もう、ぐてんぐてんです。

 まず1軒目は東芳会(日本小品盆栽協会武蔵野北支部)でした。

 ノロマの私が生まれて初めて展示会に開場前に着くという快挙を遂げました。

 開場と共に即売へ流れて行く人達のエネルギーのすごさを初めて知り、どうにかこのエネルギーを、発電や、世界平和に役立てられないものかと、人の渦に呑まれて意識が遠くなる中考えました。

 さあさあ次があるぞと、急いで展示を拝見していたのですが、やはり私はノロマなのか、気が付くと私の後からいらした方達が展示を見終わり、早々と引き上げていきました。

 挙句の果てには動きがゆっくりなベテランさんから、

 「あんた急いでるって言うわりには随分ゆっくりだね」

 なんて言われる始末。

 私は心の中で、

 「私が本気を出せばあなたの倍の速さで飛んだり跳ねたり踊ったりできる。あなたがご飯をお茶碗1杯食べる間に私はおかわりができる。あなたが・・・・」

 と、呪文のように唱えました。

 その後私は清香会の展示会場へ向かいましたが、なんとこの私に挨拶もなく春嘉さんは既にお帰りになったようで、お土産に東福寺とか、湧泉とか、竹本とかを用意していたのですが、渡すことができませんでした。

 そこでなんと、私のライバル、タイヨウ君も来ていることを知り、どうも秋雅展へ行ったらしいとのこと、私はタイヨウ君を探すため、くんくん臭いを追って、上野グリーンクラブへ向かったのですが、そこで、偶然久々にヤスちゃんに出会いました。

 何故か、家で好きなだけ鉢作りをできるのに、上野で寒い寒い言いながら鉢作りをしていてウケました。

 よくわからない人です。

 ヤスちゃんからタイヨウ君とさっき会ったという情報を得ましたが、どうももう開場にはいない様子。

 改めて臭いをかぐと、臭いは代々木八幡の方向へ・・・

 そこで元気をふりしぼって、今日4軒目となる、一木一草話へ向かいました。

 ボロボロになった体を引きずってやっとのことで一木一草話へ到着し、女将に、

 「タ、タイヨウ君は・・・?」

 と尋ねると、

 「ほんの5分10分前に帰ったわよ」

 ・・・・。

 まったく、タイヨウ君って奴は、なんて素早い生き物なんだ。

 私は飛んでいるトンボを簡単に捕まえることができるが、おそらくタイヨウ君なら、飛んでいるトンボの背後にまわり込んで、その両目を手で塞いで、「だ~れだ?」なんてのも朝飯前だろう。

 まったく、恐ろしい奴だ。


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