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秋といえば

 秋といえば。

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 秋といえば、きのこ。

 

 遠い昔に買ったブナが植わった鉢。小さい盆栽にしようと今まで何度か試みましたが・・・なかなか難しい様子です。そろそろ本気を出すか?そう思いつつ、かれこれ10年近く。

 鉢土を覆うのは姫エイザン苔。勝手に入り込んで来ましたが、相性が良いようです。

 このトレイは大きな親木などを集めたものなので、光も樹冠に遮られ、きっと丁度良い湿度と光量なのでしょうね。

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東京支部の遠足と、素焼きの「輝」鉢。

 今日8日は東京支部の遠足の日でした。今回は盆栽大野さんのところへ。

 支部展、きらく会展と、大野さんの売店は皆散々覗いて買い物をしているはずなのに、飽きずにまだまだ探し当てる姿は、ちょっとひく程病的に思えて、心配になりました。

 でも、やはり売店に並ぶのを見るのと、いろいろなものが棚に並んでいる園のほうを見るのでは違いますね。別腹、別腹。

 皆、思い思いのものを選んでいたようです。

 私が選んだもののひとつ。

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 S崎さんの鉢・・・になるはずだった、何故か素焼きのままのもの。

 私がこの会に入会した時は今と違い、まわりは私の親ほどの歳の方ばかりで、そんな時でもS崎さんは私みたいなよくわからない新入りに絡んできてくれました。特別扱いではなく、他の方に対するのと同じように私に絡んできてくれました。

 このブログでもS崎さんのことは何度も書きました。好きでしたね、あの人。背伸びしないで我が道を行くところ。格好つけないところが格好良かった。盆栽云々というより、まず樹が好きな人。S崎さんがいてくれたお陰で私の盆栽生活の始まりはとても楽しいものになりました。

 鉢作りもやった方で、本人が削り出して、一蒼さんに焼いてもらっていたそうです。こたつで横になって、胸に新聞紙を敷いて削り出しなんてして、こたつのまわりを削りかすだらけにしていたという子供みたいなエピソードも。

 トートバッグから出てきた極小のニレケヤキ、支部展でイチョウについて話す姿、霧吹き片手に展示品の乾きに気を配る姿、大宮盆栽祭でいつまでも売店をうろついていた時のこと、例会会場のトイレで話したこと、会報の取材でお宅へ伺った時のこと、ああ、キリがない。

 そんなS崎さんが今年亡くなり、S崎さんの自作鉢が盆栽大野さんへ引き取られたのです。

 今日大野さんのところでS崎さんの鉢の入ったカゴを見ていたら、ひとつだけ、どうも本焼きがまだのような、素焼きっぽいものを見付けたのです。

 そのままにしておくわけにはいきませんよね。

 私が引き取って、本焼きまで終わらせることにしました。最初で最後のコラボ鉢。

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 鉢裏に「輝」という落款の鉢を見付けたら、それはS崎さんの鉢。大切にしてあげてください。

 

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苔取り

 時々掃除をしていても、夏が終わる頃には多くの鉢の表面で苔やら雑草やらがワッショイワッショイと、我が物顔で青春を謳歌しています。また掃除しなくてはと考えても、一気にやろうとすると気が重くなるので、一日一鉢でもいいから、と考えるようにして、少しずつ進めています。小さな盆栽をやる方は自然と鉢数も多くなる傾向があるので、掃除するにも一苦労かと思います。

 

 長いこと苔を茂らせておくと、土の中の状態が悪くなります。極端に乾けば灌水を表面が弾くようになったり、また多くは水が残りやすくなって、鉢の中の空気の供給が滞り、根の呼吸がうまくいかなくなります。根は水に溶け込んだ空気を水と一緒に吸収して酸素を取り入れているので、乾き過ぎても、水が滞っていても呼吸がうまくいかんのです。

 長く悪い状態が続くと鉢内の根が死んできますが、案外多いのが、それでも表面の苔の中に新しい根を伸ばしていること。残された力で酸素を取り入れやすい地表近くに根を伸ばしているのでしょうか。いずれにしても、こうなる頃には地上部の成長が落ちていることがほとんどかと思います。

 ここで勢い良く苔掃除などして、ギリギリのところで伸ばした根を苔ごと抜き取ってしまうと、これから気温が下がり活性の下がる一方の秋ではそのまま枯らしてしまうことに。

 先日T屋さんもそんなお話をしていました。

 

 なので苔掃除の時は、同時に樹の状態、根の状態に注意しています。

 

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 しかしながら、あっちこっちで苔だらけ。そして、大切な秋の肥料もやらなくては。地味な作業が続きます。

 

 ちなみに今年、うちの棚では写真の草が大量に繁殖してしまっています。先端にタネの入ったサヤを作ります。

 引っこ抜いていると、時々サヤが弾けてタネが飛び散り顔面に当たります。けっこうイラッとします。

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 ご丁寧にアブラムシまでついていました。頭にきたので草ごと食べてしまいました。危ない奴がいるとアブラムシもびびって、しばらくはうちの棚には寄り付かないでしょう。


 ま、じっくりと退屈で大切な作業を進めていきましょう。  

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不意打ちで、今さら、自分の飾りを。

 部展が終わり、その整理を諸々済まし、いくつか書き物をして、そのまま休む間もなく次の大仕事、事務所変更の手続きに入った私。遊びたい盛りの年頃なのに、なんて可哀想なのでしょう。

 しかし、ここまで来れば、今年もあと少し。

 がんばらねば。

 

 昨年末から私の周りや私自身に、実に色々なことが起こっています。余命宣告を受けた父の病状が悪化した頃、事務局が退任の意向。1年の引き継ぎ期間を持つことを条件に退任が決まる。そんな状態で長く不在だった前支部長の代わりを務めることに。やること、てんこ盛り。

 年明けの総会の準備に入るも、いくつかのトラブルが起こり、それらをおさめることに。一方、父はもう私を誰だかわかっていない様子に。

 年が明け、総会で正式に支部長就任が決まると、すぐ後の節分の夜に父が他界。親戚関係など一番よくわかっていない旗本の次男坊の私が経験のない葬儀を手配し、取り仕切る。これは本当に大変だった・・・

 様々な事情で会の活動を離れる方も出る中、毎月の勉強会、役員会、各種イベントの手配。そして一番の山、支部展の準備。

 出展者数の減少から、昨年と同じに開催すれば大きな赤字が出ることははっきりしていたので、会場・会期などを変更する方向で準備に入っていく。なので、ただ今までのやり方を引き継ぐだけでは済まない形。もうこうなってくると、ほとんど家で盆栽をたのしむ余裕なし。鉢作りなど夢物語。

 遊びたい盛りの年頃なのに。(再)

 

 重なる時は重なるもので、支部展準備も終わりに近付いた8月の末、受けた健康診断の結果、俺様の胃に問題があるとか。アレアの不整などと、気取った書き出しで始まる難しい抽象的な哲学小説のタイトルみたいな診断で、ひと月以内に精密検査を、と。

「うるさい!こちとら支部展を控えてるんじゃい!」

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 そんな感じで、たいした樹もないまま、盆神様に奇跡を祈るばかりで、飾る樹を決めるのには相当困りましたが、実は、飾りのコンセプトだけは早い段階から持っていました。

 それが、今回樹種名札の脇に添えさせていただいた蕪村の句。

 

 きのふ花 翌(あす)をもみじや けふの月

 

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 桜の季節はついこの間のことのようで、忙しさのあまり、それをたのしむこともできませんでした。そんなだから、モミジが赤く色付く季節もすぐに来て、それをたのしむことはないかも知れないなあ。だから、せめて今日の月くらいはたのしんでおこう。

 こうやって私に都合が良いように勝手に解釈すると、妙に心に響くわけです。稚拙だろうと何だろうと、詩は心に響かせた者が勝ちなのである。「かくのごとく記録し、かくのごとく行え」

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 モミジは以前、ブログにも載せましたが、私が挿し木からチマチマやってきた樹で、作りは真面目過ぎるくらい真面目。わかる方にはおわかりだったことと思います。

 ちなみに水盤の黄色い月は、ボタンサイズの焼きもので、とびきりテンションの低いウサギがぼんやり彫ってあります。

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 黄金シダ、真柏、香炉。

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 黄金シダも、ちゃんとこの鉢で持ち込んでいるものです。

 私は草にはこだわりたいタイプ。

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 イボタ、屋久島ススキ。

 この屋久島ススキはよく飾ります。私の自慢の草なので。褒められるまで何度だって飾ってやりますよ笑。だって、初めて展示した時からこの鉢で持ち込んでいるのですから。お陰でだいぶ根が盛り上がってきてしまっていますが、大先輩のK本さんもよく言われますが、それが古さの証なのだよ、諸君。

 

 と、支部展も終わりしばらく経ちますが、少し時間ができたので記事にしておきました。

 

 こうして今に至るわけですが、先日胃の精密検査を受けて来まして、正式な結果はまだとはいえ、お医者さんの話では、どうも大きな問題はなさそうです。それならそういうことにしておきましょう。

 

 さあ、久しぶりに余計なことをわんさか書いてやったぞ。

 さすがにこのブログまでなかなか手はまわりませんが、好きで始めたことですし、しぶとく、ひっそりと、そして美しく、たまには更新していきたいものです。


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