ピクチャーズ オブ リリー
先日仕事で訪問したお宅は80半ば過ぎのおばあさんが生まれ育った土地でひとり暮らし。息子さんがいますが仕事の関係で遠く離れて暮らしています。用がなくても声をかけてと言われているので、たまに声をかけては、休憩がてら世間話をしています。コーヒーもいただけますし、何よりも気が合う愉快な方ですから。
このおばあさん、それなりの歳で、今まで酒は飲むタバコは吸うでやってきたのに、大きな病気もせずにきたそうですよ。声に張りもあって、若々しい。最近タバコはやめたそうですが、酒はまだ現役。
ついこの間も、夜寝付けなくて、アルコール9%のチューハイ500mlの缶を3本明けてしまい、胃がおかしくなって、かかりつけのお医者さんから薬をもらったと言って苦笑していました。少しすると、お医者さんから「もう飲んでもいいよ」と許可が出たそうですが、いい年して飲み過ぎる自分が恥ずかしいと、ぼやいていました。失礼ながら、80過ぎてのこの未熟感が最高にチャーミング。
ひと通り話してお別れしようと玄関を出たそんな場面、そのおばあさんがまた面白いことを言います。
「まだまだ今月残っているのにスマホ30ギガ使い切っちゃった。タンゴが好きでついつい見ちゃうの。また追加しなきゃ。息子にWi-Fi引くことを相談してるの。」
まったく、突っ込みどころ満載の話を分かれ際に。
「さ、30ギガ?」
話を聞くと、夜な夜なスマホでタンゴの動画を見てしまうんだとか。若い頃からタンゴが大好きだそうで、ピアソラ好きの私とそこでまた意気投合。タンゴを聞いていると涙が出るそうです。はい、よくわかります笑。そして、「こんな年寄りに誘われても嬉しくないでしょうけど今度ピアソラを一緒に聞きましょう」と誘われました。
もうすぐ90歳の人と話している感じがしません。できることなら私も、偉そうにならず、新しいものへの好奇心や好きなことへの興味を失わず、ほどほどの未熟感を持ってキュートに年をとりたいところです笑。
今年の春にユリを2種類買いました。ユリのムカゴもいくつか育てています。こちらはカサブランカ。夜家に帰って水遣りをしていると、慣れない匂いがして開花に気付きました。
初めてユリの匂いをしっかりと嗅ぎましたが、見た目でだまされちゃあいけない、これは良い香りのようで、実際は口臭に近いぞ。
さて、この数年間インターネット回線を引かずにスマホのテザリングだけで全てやってきましたが、プライベートだけならそれで充分でしたが、そろそろ限界に行きついたようなので、光コラボでインターネット回線をつなげて、Wi-Fiも使えるようにしました。
初めての設定で時間は少しかかりましたが、どうにか完了。
あのおばあさんの家にも、いずれWi-Fiが元気よく飛ぶことでしょう。
自信をなくして薬に頼る
焼成の依頼を受けた、会の後輩さん削り出しの鉢。
他にやることが多すぎてあまりに長く鉢作りから離れてしまい、釉掛けの感覚に不安を覚え、結局撥水剤に頼りました。
はずかしや。
しばらく見ぬ間に撥水剤の缶も時代が乗ってきました。
おや?赤土の付いた道具で鉢裏を調整したか??
ふたつのウメモドキ。
みんな大好き、ウメモドキ。
うちにはふたつの性の親木があって、その枝から小さいのを仕立てています。
それで、こちらは私が親しみを込めてセニョリータ・パエーリャと呼んでいるほうの性のウメモドキ。もう挿し木に備えて枝に一曲付けてあります。以前、交換会の荷にまぎれていたこの樹を札束積んで連れ帰ったのです。
どちらの性も実付きは良いですか、このパエーリャは花をまとまって咲かせます。
下がパエーリャで、上の赤っぽい葉のはもうひとつの性のウメモドキ。パエーリャは、葉が玉子型に近い。
枝がなかなか育たないのでまだ親木から樹を仕立てられていません。はやく、はやく。
たのしみなパエーリャ。
愛おしいパエーリャ。
セニョリータ・パエーリャ。
明日までです。