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松柏入門

 実は私、昔から松柏盆栽を作ることにあまり興味がなかったとはいえ、「実生は別腹」なので、盆栽を始めた頃に赤松のタネをたくさん発芽させていました。

 そのうちのいくつかで、初心者なら一度は試してみたい、軸切り挿し芽なんかをやってみたりして。

 それから3年目くらいでしょうか。根を伸ばす事の出来るところに植えられたものは2年目の去年、思い切りヒョロ長に伸びてしまいましたが、そうでないものは、あきれるほどゆっくり成長しています。

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 しかしどれも皆、青々とした葉を誇らしげに伸ばし、元気でしゅ。あれ?赤ちゃん言葉。元気過ぎて、去年は葉っぱがものすごく長くなってしまったので、今年は葉の長さと量を調節することが私の専攻する赤松学のテーマです。

 そして実生赤松組の中に、おかしな葉を展開する奴が現れました。

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 この一本だけ突然の天然パーマに、さすがの私も驚きです。

 小学生の頃、「もともと直毛だったけど、頭を坊主にしたら、テンパーになっちゃった」と話していた友達がいたことを思い出しました。

 松柏つながりですが、最近カラマツの苗を買いました。

 ちょうど、たまに行く公園の奥に、見慣れぬ松を発見して、

 「これがカラマツというやつかなぁ」

 などと、芽先をちょこっと持ち帰り、図鑑で調べてみていた頃のことでした。大宮の盆栽祭りに日本小品盆栽協会東京支部の方数名と行き、その時の昼食の席で、カラマツが話題にのぼりました。

 支部長とSさんとのカラマツ談義の中で、

 「カラマツは今頃が一番だね。新芽がきれいだ。雨上がりに水滴が芽に残る姿は何とも言えずきれいだね」

 というようなことを話していました。支部長はこの日、しっかりカラマツを買っていました。

 いやぁ、それほどきれいなら、是非私も持ってみたい!そんな思いで昼食後、ひとまわりしてまだまだ幼いカラマツの苗木を入手しました。

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 そして無理やり噴霧器で、雨上がりを演出してみました。

 話では、カラマツはなかなかデリケートな木だそうです。支部長はお気に入りのカラマツが展示のあとに枯れてしまった経験を話していました。

 それでも、うちのカラマツは、うちに来た時よりも元気そうです。うちに来た時は、葉のあちこちに茶色い点が付いていて、以前赤松でも同じような症状が出たこともあり、病気だか虫だか詳しいことはわかりませんが、この症状が結構木を弱らせることを経験済みでしたので、ひとつひとつピンセットで抜き、最後に消毒しておきました。数日かけて抜き残しのないようにして、おかげで今ではシミひとつないきれいな葉だけです。

 初めての樹種。なおかつ松柏のくせに落葉樹。針金を嫌う。このカラマツとは今年、来年と、2年がかりでゆっくり親密になって、お互いうちとけていこうと思っています。とりあえず、今日は私の初恋について話しておきました。明日はカラマツに、タネから出てくる時はどんな気分か、というのを話してもらおうかと考えています。


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otama

水も滴るなんとやらですね。
さわやか好青年なカラマツで良いですよ。

カラマツは持っていませんが、
スギの挿し芽から作った木が1本あります。

新芽がの伸びるたびに先をつまんであげると、
先が茶色くなってしまいます。
私が触るたびになぜか茶色くなるんですよね・・・


ですが、手あか!?がついていない頃は青々とした綺麗な木でしたよ。
by otama (2010-06-07 20:52) 

まこと

 otamaさんへ

 杉は私、持っていないのですが、少し前からひとつ欲しいなと思っているところです。

 花粉症持ちの私ですので、私の方から歩み寄って和解してみようと思います。

 うちの杜松宝も芽を摘んだ跡が茶色く残っていますよ。

 ...時間が解決してくれますね。
by まこと (2010-06-07 22:43) 

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