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日本小品盆栽協会 本部の交換会にお邪魔しました

 ものすごい風でしたね。

 風の被害を気付く度に直していたんじゃ疲れてしまうので、今日まとめて直しておきました。 

 強風が私の棚を無茶苦茶にしていき、元に戻すのがかなりの作業でした。

 時々私のハートにも嵐が通り、元に戻すのが大変なことがありますけど。 

 さて、この前の日曜日、日本小品盆栽協会の交換会に参加してきました。地下組織の危険な取引現場のようになったグリーンクラブには、色々なブツがたくさん並んでいました。

 私はその中に、潜入捜査のつもりで紛れ込みました。

 だってなんだか、スナイパーだの忍者だのがいるなんて、物騒な話も聞きましたから。

 品物には珍しく、古そうなギョリュウもありました(azeさんも来れば良かったのに笑)。欲しかったのですが、ちょっと背が高めでしたので(そうそう、azeさんにぴったりのサイズ笑)手を引いたら、東京支部のT岡さんがたったひと声で男らしくセリ落としていました。

 東京支部の展示は9月のまだ暑い時期。ギョリュウのような涼しげな雰囲気のある樹が役に立つのです。

 飾や樹、添配や鉢で「涼しさ」を演出するのです。

 で、私といえば最近モミジづいています。

 先日の東京支部の例会で、カエデ・モミジの葉刈りを教わって、ちょっと掴んだ気になっているのでしょう。

 春の芽出しの際、芽を包んでいるハカマをとってしまうサムライ羞恥法と芽摘みの後、葉が固まる頃に、対生する2枚の葉のうちの1枚をハサミで落としてしまうのですね。

 こうすることで、樹勢を調節し、枝を細く保ち、大きさを抑えるのだそうです。

 当然枝も増えますね。

 じゃあ、2枚付いている葉の、どちらを選ぶか。適当に選んでいるわけではないのですね。

 この作業では、基本、

 ◎日の当たる方(外側)を残し、内側をとる。

 ◎大きさの小さい方を残し、大きい方をとる。

 と教わりました。

 何故外側を残す?と思いましたが、聞いてみると、

 葉刈りをすることで後から芽が吹き、そこに出来る葉がその後小さく固まり、残した外側の葉をとってしまえば秋には小さな葉で揃うと、そんな流れのようです。なのでこの時期は、外に外にと残して日に当てておく時期なんだとか。

 交換会では小葉の品種のモミジ2鉢をロックオンしたのですが、一番良かった方はやはり人気があり、最後は私とM田さんとの値の刻み合いになりましたが、相手は元○○省のお役人さん。とても紳士的、上品なのに、悪名高きメチルアルコール(失明します)を呑んだこともあるその破天荒さ。

 負けたよ。あんたにはかなわねぇ。

 業者さんなら商売にならない金額になれば手を引くのでしょうが、相手は趣味家ですので、気に入るとしぶといのです。

 その際の私の勇ましい戦いっぷりを見て、私を「刻みのマコ」と称え、私が歩く足元の先々にバラの花びらをまいてくれる御婦人がいましたが、その方の目は感動の涙で一杯でした。

 一応私も、この樹はいくらまで、などとメドを立てているのですが、その欲しかった5センチもない株立ち状の双幹モミジは予算オーバーのところまでがんばったのです。

 実に、相手が悪かった。

 それでもですね、これから楽しめそうな小葉のモミジをいくつか手に入れてきました。

2011_0530_142804-DSCF2594.JPG

 これはその日2番目に欲しかったもの。

 先日azeさんにも突っ込まれましたが、私は双幹マニアなのです。双幹を見ていると、こんな自分でも、とりあえずでも生きて来て良かったな、と思えます。

 世界中の樹が双幹になってしまえば良いと思っています。

2011_0530_142937-DSCF2596.JPG

 葉っぱも小さい。

 舞姫という品種と言っていましたが、私が持っている細葉モミジとそっくりで、その細葉モミジは織姫と売られていたりで、イマイチわかりにくい。

 どなたか詳しく教えてください。

 あと、いくつかのモミジをまとめて落とした中に、ちょっと楽しめそうな樹が。

2011_0530_143943-DSCF2597.JPG

 パッと見、あまりパっとしませんが、私この樹を見て、倒木の枝が幹となって生きる姿、筏吹きを作りたいなと思いまして。

 このサイズで、しかもあまり人気があるとは言えない筏吹きという樹形。実に興奮してきます。

 油粕でもつまみながら、テキーラで一杯やりたくなってきました。

 そんな、老若男女がアッパーな気分でテキーラの中?、数か月ぶりにお会いする方、毎月お会いしている方、都会のオアシスの名物女将など、いろいろ集まっていて、買い物をしなくても結構たのしめそうな環境でした。

 まだ知らない方がたくさんいますけど、そのうちみんな友達ですよ。間に合えば。←注意

 あと、新入会員のM島さんが、まとめて安くカエデをセリ落としたので、そのうちの1鉢をいただいちゃいました。

2011_0530_151920-DSCF2611.JPG 

 別支部のS藤名人が実生した樹。

 若いヒョロっとした樹です。すぐに構想が浮かんできましたので、きっと面白くなると思います。

 これを良くして、M島さんが地団太を踏んで悔しがる場面を想像すると、私の全身に、えも言われぬ幸福感が満ちてきます。

 そういえば私、本部の交換会に初めての出席かも。

 しかも良く考えたら、交換会で品物を持ち帰るなんて初めてでしたね。

 なのでまったく持ち帰ることを考えずに買い物してしまい、後になって自分の荷物に気付きました。

 そんな可哀そうな私を見かねて、以前からお知り合いで、またこのブログでもコメントをいただいているMさんが、次の交換会まで本部の備品のカゴを貸してくれました。

 その節はお気遣い、ありがとうございました。

 そんなわけで、プラの平カゴに小さな樹をたくさん並べて電車で持ち帰ったのですが(ちょっと恥ずかしいが、どこか気持ち良い)、隣の席のサラリーマン、擦れ違う女性、実に見知らぬ方のたくさんが、私の樹をじっと見てきます。

 皆さん、興味深々の感じです。

 「なあ、じゃまっけなビジネスマンの鎧は脱ぎ捨ててさ、俺といっしょにモミジろうぜ。おおいにモミジるべきだ。ほら、握手をしよう」

 隣のスーツ姿の働き盛りのブラザーのソウルに、そう語りかけておきました。

 そんなこんなのドタバタで、楽しい一日となりました。

 盆栽もまた少し上手くなった気になります。←幻

 盆栽、万歳!


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コメント 4

bon

まことさん、こんばんは。

交換会では、実に楽しまれたご様子。( ´艸`)
例のもみじは残念でしたが、マコさまの刻みの現場。。
わたくしもとても楽しませていただきましたよ?

ところで「舞姫もみじ」ですが、
ウェブでは検索してもたいした情報は出て来ませんね。
細葉も、紅系や紫系、極細系とでさらに品種が分かれているらしく
ひょっとするとそれらを総称して「細葉もみじ」と言うのかも?と
思いました。

それにしても、
もみじは実に品種が多すぎて、コンプリート欲を満たすには
かなり困難な種類と言えそうです☆(笑)

ふふ。
それにしても、Sさんの言葉をお借りするならば、
実に、刺激が強すぎる一日でした。( ´艸`)
by bon (2011-06-01 23:59) 

aze

やっぱり双幹マニアのまことさん今晩は。
若手の?面々がそろった交換会楽しそうでしたね、
ギョリュウゲットして私を悔しがらせて欲しかったですね。
遠い昔参加した交換会で良い印象が無かったので・・・
でも次回は私も参加しようかな
それにしても、まことさんは難しい樹種がお好きですな、
紅葉も難し~、でも頑張って!
by aze (2011-06-02 19:11) 

まこと

bonさんへ

 交換会、実に刺激的でしたね~
 ・・・板がたくさん出て来た時にはちょっと眠たくなりましたが。
 bonさんの三日月の出番も待ち遠しいです。

 さて、ふと思いましたが、私、教室でも交換会でも立ち位置が同じ?笑。

 bonさんまさか、モミジをコンプリートする気だったのですか・・・笑?
 コンプリートの頃には盆栽園がひとつ出来てしまいそうですね。
 そういえば昔の「自然と盆栽」に、モミジ専門の盆栽園が載っていましたよ。

 品種の多さも、それだけ奥が深く、人気の樹種ということなのでしょうね。
 

 手間はかかりますが、最近モミジがどんどん面白くなってきています。 
by まこと (2011-06-03 20:26) 

まこと

azeさんへ

 はい、双幹マニアのまことです。
 だからぁ、若手の後の「?」はやめましょうって笑。
 夢を見させてください・・・

 そうですか、azeさんには交換会のトラウマがあるのですか。
 いろいろな人がいますからね。
 私も時には腹を立て、呪いの文句を呟くことがあります。
 あいつの樹、全部枯れちまえ!と、何度呟いたことか笑。

 そうです。
 時々思いますが、私、難しそうな樹が好きなところもあるようです。
 困難に立ち向かう自分の勇ましい姿を思って、ついついうっとりしてしまいます。

 モミジも難しいと聞きますが、やっぱり良いですね~
 良い樹を見ると自分も作ってみたくなります・・・この点結構単純です。
by まこと (2011-06-03 21:00) 

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