赤松への愛
闇雲に実生をしていた頃の、いわば私の実生時代全盛期の赤松。3年生くらいでしょうか。
若かったその頃は何も怖くはありませんでした。
ただ、赤松のやさしさが怖かった。
とりあえず、タネさえまけば幸せになれると思っていました。
タネさえあれば年の差なんて関係ないと、固く信じていました。
私の住むあたりでは、立派な松柏といえば赤松が多いです。大きくて古そうな樹を見かけます。赤松は、日本各地で最も多く見られる常緑針葉樹なんだそうです。
そして、松柏に興味がなかった頃でも、私、赤松にだけは憧れを抱いていました。
以前東京支部の先輩からいただいた「自然と盆栽」1982年8月号は、赤松の特集です。かなり濃いぃです。
自然の赤松の樹形の成因を、陽光、風、風土などから検証しています。気をつけないと、時々私の頭がショートしてしまう内容です。
今年はよく、幹の低い位置にまとまって芽が出ます。調子が良いのか悪いのか、よくわかりません。多分、良いのでしょう。
弱って、葉をほとんど落としてしまった樹が、最後の力で低い位置に芽をたくさんつけて、そのままサヨナラも言わずに旅立ってしまうことが何度かありましたが、この松子さんは弱っているわけではないので心配は...ないですよね。
この松子さんも、
芽だらけ。
あんまりたくさん芽が密集すると、私の頭ではどれを掻いたら良いものか決められなくなってくるんですよ。選択肢が多いと困るんです。
きっと、松柏玄人の方から見れば、私の赤松の管理など、残念で残念で、口惜しゅうて仕方ないものなのでしょうが、これらの赤松、他にもまだありますが、一番日当たりの良いところで、水やりにも1本1本神経を使って、けっこう大切に育てているんですよ。
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