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ナイスな先輩から、歴史的貧乏クジをひいた東京支部の新人同志諸君へ

 9月に入りました。
 第35回日本小品盆栽協会東京支部展小品盆栽フェスティバルも、もうすぐです。

 その前に、忙しい中、支部展の会場係を引き受けてくれた同志の新人さん達へ、ひとつ記事にしておきたいことがありました。

 展示会会期中の会場係の仕事のひとつに潅水がありまして、私も昨年初めて体験しました。

 当然説明を受ければその場で理解できる簡単なものですが、せっかくですので、ブログ上で軽く予習程度に記しておきます。
 私も、1年前に教わったことですので間違いがないとは言えません。
 会場にて再び先輩の説明をしっかり受けてください。

 この潅水係、ただの水やりではあるのですが、展示される方の大事な樹や道具を預かることになりますので、なかなかデリケートなところがあります。

 例えば鉢をドブ漬けして、そのまま飾の上に置いたりすれば底穴から飾に水が落ち、飾が、白木なんかは特に、シミになりかねません。
 人によっては何十万という金額の(ひゅぅ~~!)飾を使っていることもありますし、手作りの飾を使う方にとってもせっかくの自作の品を汚されたくはないでしょう。
 

 展示に関するトラブルを避け、展示する人が安心して預けられるように、お昼ご飯と交通費だけを手当てに頑張る貧乏クジが会場係です、うん笑。
 それを考えれば、先輩も後輩も関係なく、展示した人は会場係には、ご苦労様ですのひと言くらい、必要かも知れませんね笑?

 さて、会場係として朝、会場へ着くと、鉢がすべて飾から降ろされているかと思います。
 夕方の潅水後、何があるかわかりませんから、高いところに置いたままにはしません。


 まずバケツと雑巾を各自もって潅水を始めるわけですが、展示席の上の、鉢の置かれた様を見ると、基本は置かれていた飾の手前に鉢が置いてあると思います。

2011_0901_214450-DSCF3576.JPG

 また、棚などで高さがあるものは、棚の中の配置をそのまま降ろしてあるかと思います。

2011_0901_214853-DSCF3577.JPG

 さらに、大きな地板に複数の鉢が置いてあるものなど、鉢を降ろすと位置がわからなくなりやすいものは、鉢を降ろす際に目印として、戻す位置に紙切れなどを置いてから鉢を降ろしてあるはずです。

2011_0901_220105-DSCF3578.JPG

   ↓

2011_0901_220535-DSCF3579.JPG 

 これらを潅水後、あるべき場所へ戻します。


 潅水の際にまず注意することとして、展示されている鉢の正面をずらさないということがあります。
 皆さんそれぞれ思いがあって飾っています。

 そこで潅水の作業をしながらも正面をずらさないために、鉢を手にする際に、必ず持つ手の親指を鉢の正面に当てて持ちます。

 この親指を死んでも離しません笑。

 そして、万が一ということもありますので、必ずもう片方の手を鉢に添え、両手で持ちます。

2011_0901_222709-DSCF3580.JPG

 余談ですが、去年支部長から展示会前に潅水係の仕事を教わる際、昔、支部長が潅水係をするのに一番うれしかった事として、当時の支部長の先輩方のお高い鉢、珍しい鉢などを、実際に手にとって鉢裏まで観賞出来ることだったというお話を聞きました。
 チラッと聞く話だと、昔はすごい人がいらっしゃったらしいですよ。
 特にすごい人だと、この前、某azeさんも言ってましたが、国宝級の何百万って鉢もあったそうですから・・・怖っ。
 そんな他人の恐怖鉢を先代の盆栽大野さんなんかは指でピン!って弾くっていうんですから、まあイカれてますね。
 それはともかくとして、潅水係のおまけとして、余裕があったら先輩方の樹や鉢を、あんな角度、こんな角度から、しっかり勉強させていただきましょう笑。

 それで、両手に持った鉢をバケツの水に漬けるわけですが、ただドボンとやらないところがこだわりです笑。

 樹の幹など、水に漬かった所、漬かってない所で色が分かれてしまっているのはせっかくの樹を見ていただくお客さんにも、飾る人にとってもいかがなものかと。
 そこで、ドブ漬けの際にはバケツの水に、樹の根元付近まで、幹まで漬からないくらいの感じで浸します。

2011_0902_011003-DSCF3581.JPG

 土から泡が出なくなるまでしっかり浸します。

 
 泡が出なくなったら、雑巾の上で水を切り、初めのようにそれぞれ置かれるべき飾の手前に正面を変えずに一度置きます。

 そして開場前に、もう一度鉢を拭いて、鉢を飾にのせます。

 これで開場前の朝の潅水は終了です。


 夕方の、終わりの潅水はこれと同じように、飾から正面をずらさず両手で降ろして、潅水が終われば、朝来た時と同じように、どこに戻すべきかわかるように置いておく。
 高い場所からは必ず降ろして、場合によっては懸崖などは倒して置く方が良いようです。

 また、開場中に乾いてしまってそうな鉢を見つけたら、近くの先輩に潅水すべきか聞いてみましょう。。。


 と、わかったかのように書いてみましたが、先に書きました通り、私もまだ去年一度しか経験していませんので、記憶違い、覚え間違い、足りない所もあるかもしれません。
 当日、先輩から詳しく教わってください。

 見る方には心地良く見ていただき、展示する方には安心して展示していただくために、先輩はその先輩から、その先輩はそのまた先輩から教わって来たという、知っておいて損のない歴史ある貧乏クジですよ笑。

 もうすぐですね~


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コメント 4

aze

まことさん、今晩は。
展示会の裏方?のお話、とても臨場感溢れ、流石先輩!素晴らしいです。今年お手伝いされる新人の方には非常に参考になると思います。
さて、サッカー日本代表が司令塔の本田選手を欠いて苦戦しているのをみると展示会の近づいた自分の状況にもし展示する木が・・・とか思ってしまいます。
by aze (2011-09-02 20:42) 

まこと

azeさん、こんばんは

 展示会は、盆栽会にとって大きなイベントですしね。
 トラブルがないようにみんなで頑張ります~

 中心選手が欠けた展示会・・・
 怖いです、怖いですよazeさん!怖すぎです!
 しかも代表チームには予備選手がいますが、
 うちのチームに予備選手はいませんから!

 全選手、ケガなく本番を迎えたいところです笑。
by まこと (2011-09-02 22:30) 

bon

なるほどなるほど、こうして灌水するのですね!
さすがまこと先輩です。ありがとうございます!≧(´▽`)≦

いえいえ、歴史的貧乏クジなどと。。
終日会場におりましても不審の目で見られず、
豆腐クジの鉢を指先でつまんでも怒られるどころか感謝される貴重な日です。うふふ。( ´艸`)
あれやらこれやら手に取って裏から表から覗いて覗いて覗きまくる所存ですヨ☆

この日ばかりは遅刻できませんね。(笑)
by bon (2011-09-05 13:03) 

まこと

bonさんへ

 そうなのです。昔からこんな感じでやってるんだそうです。
 しかしあれですね、こういった裏方作業はインターネットの世界といえども、検索したところでなかなかないでしょうね。
 
 試しに「展示会 潅水」で検索してみました。
 お、おい・・・

 NO.1ゲット!


 うんうん、豆腐クジ笑。
 豆腐クジ鉢は体の弱いところに当てると、ご利益でそこが丈夫になるらしいですからね。
 たくさん見てたくさん勉強させてもらっちゃいましょう。
 (豆情報:講師の鉢裏はやたらときれい)

 あ、でも係があると小品基礎講座が・・・
 一応当日、bonさんYさん二人、少しでもはずれられるか聞いてみますね。
by まこと (2011-09-06 19:32) 

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