私の展示反省会
今年の私の展示です。
展示会終了後、自分の展示の片付けをしていたら横にいたazeさんがしずかさんに、
「1本1本をこう見るとたいした樹じゃないけど、飾るとやっぱり違うね!」
と、褒めてるのかケチをつけているのか微妙な、トリッキーな言葉を投げかけ、お疲れのしずかさんも危うく
「そうですね!」
と答えそうになっていました笑。
でも、それは一番の褒め言葉。
まだ会に入会して3年の初心者ですし、そんな立派な樹を持ってませんけど、頭の中で景色を浮かべて樹をイメージする作業はとても楽しい。
音楽に映像をつけたり、映像に音楽をつけたり、そんな遊びと似ているかも知れません。
自分のイメージで並べてみて、講師や先輩方のアドバイスを受け、そうやってたいしたことない樹がどんどん輝いていく姿を実感できるのはとても楽しく、変な幸福感があります。
たいした樹じゃないのに良い展示になってくれたのだとしたら、それは初心者としてとても誇らしいことです。
当然、迷える子羊をそこまで導いてくれた講師はじめ先輩方にスペシャルサンクスです。(←軽い)
ただ、まだまだ、たいした樹がないぶん飾りに揃えるので精一杯。
展示右端のツタ。
ツタ(木黄)
これだって、駅前の道端に生えていた幼い実生を、靴ヒモを結ぶフリをして引っこ抜いてきたもの。
ま、その時はブーツでしたけど笑。
それでも木黄さんの小さな鉢に入れて1年2年、少しずつ雰囲気が出てきている気もします。
この樹をリハーサルで飾った際、A藤名人が、めずらしいツタだね、とおっしゃってました。
葉が普通のツタとちょっと違うんですって。
道端に生えていたということは、この樹の故郷は鳥のうん〇でしょう。
その生い立ちの苦悩を乗り越えるべく、ちょっと個性派に育っているのかな?
その際A藤さんから、ツルの一番先はチリっと枯れやすいのに、先まできれいだと、褒めていただき、と同時にベテランさんはやはりそこまで見るんだなと、身が引き締まる思いでしたけれど、どうにか本番までその姿を保てました。
まだ若く、たいした樹でなくとも、管理でがんばった、という点で初心者なりの気概を持って、自信を持って飾りました。
恥じてたら樹がかわいそう。
今回の飾りで、私は右手に山を、その麓、谷には杉があり、
杉(自作鉢)、ツクバネウツギ(自作鉢)
そこから左へ平地が続き、丁度扇状地みたいなイメージをしていました。
だから川をイメージさせるものを使って川を山から流したい気持ちだったのですが、さすがにそこまではできませんでした笑。
挙句の果てに、この平地は天使の涙の生えるイタリアまで続いてしまってますしね。
天使の涙(春嘉)、野麦(一真)
せっかくの春嘉さんの絵が天使の前髪で隠れてしまっています。
どうかお許しを。
反省点としましては・・・
今年は花実を飾るという目標があったのですが、候補のザクロが葉を振るってしまい、願い叶わずでした。
さらに杉の生える山の上に吹き流されたモミジを飾る予定でしたが、
先の記事で書いたように、葉がチリチリになって、断念。
急遽召集されたのが自作鉢に入ったツクバネウツギ。
でも、本当はこの樹、もう1本花後のガクが残る枝があったのですよ。
でもその枝は既に元の一節を残して切り戻した後で、飾るには不格好。
しかし他にこの場所におさまってくれる樹はなく、思い切って、その枝を元から抜いてしまいました。
その際、どれだけ悩んだことか・・・
さらに裏話として、鉢が小さいくせに細長く軸が横へ流れた先に花後残ったガクと、これからのツボミもまだ実は残っていて、展示中に咲いたりしたら鉢が倒れてしまいかねない状態だったので、鉢を重くすべく何かを鉢に忍び込ませなくてはならないと思っていたのですが、以前講師からいただいた釣りの重り?の鉛はモミジの鉢の中。
また取り出してやたらに根を刺激したくなかったので、他に何かないものかと近所を冒険していたら、100均にテープ状になったマグネットを発見。
それを小さく薄く折りたたんで、鉢の隙間にセット!
上手くいきました笑。
しかも磁気の血行改善効果で樹の肩こりも治ってしまうという優れもの。
しかし、ツクバネウツギは上の方に飾るより、地の方に飾って里の景色にした方がいきる、という講師のお話を聞き、確かにその通りだよなぁ、と納得しました。
だって、私の左隣でひと際すごい飾りをしていた某先輩だって、この樹環七沿いに生えてるよ、とか言ってたし笑。
そうそう、思い出した!
くじ引きで飾る場所を決めた際、左隣が日本小品盆栽協会や清香会の展示でいつも素敵な飾りを見せていただいているK谷さんだと知った時には、さすがにちょっとビビりました。
私、引き立て役~?などと笑。
でもね、今思えばなかなか張り合ってたよね。
う~ん・・・
最後にあとひとつ反省。
ツタと野麦の鉢の色が似ていたので、そこは口惜しかったです。
どちらかを、何か別の鉢に移し替えるという手もあったのですが、どちらも樹と馴染んでいて、なんだか替える気になれませんでした。
これらの反省点をいろいろ考えるにつけ、もっと展示に使える樹、草などの数を増やしていかないとなぁと思いました。
でも、やれるだけやったし、楽しんだし、満足です。
自分の思いとはそれとして、見ていただいた方々にもそれぞれ感じていただけたところがあったでしょうか。
どこか小さなところでも、何かを感じていただけたのだとしたら嬉しいです。
さて、来年の準備だ!
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