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日本小品盆栽協会東京支部 10月の例会で愛をささやく恋人達

 21日、この前の日曜日は東京支部の例会でした。
 今回は9月の支部展後の例会ということで、教室ではそれぞれの支部展の展示写真を持ち寄り、講師からコメントをいただくという内容です。
 なのでちょっとドキドキ。

 景気付けに場末の酒場でテキーラをひっかけてから行きましたよ。
 ひっく。

 今回講師からいただいた私の飾りについてのアドバイスは、飾について。

 今まで使っていた飾は、初展示を目指していた際に飾がなくて困っていた私に、親しい先輩が譲ってくれたものです。
 そのおかげで今までその飾で3回の展示を楽しめました。
 実際のところ始めて間もない私にとって、展示する樹をどうにか揃えるので精一杯ですし、最初からなかなか飾までは手がまわりません。
 なので、そういう風に使わない飾を譲っていただけて、本当に助かりました。

 それで、今回の私の飾りの飾の使い方についてのアドバイスですが、まず、樹の細い幹に対して飾が強過ぎていて樹が死んでしまう、ということ。
2012_0913_144610-DSCF6342.JPG

 飾の柱になっている部分、太いでしょ。
 今回のようなショウシャな樹を使うのなら、細い足が1本とか、そういうもののほうが良いんですって。
 真・行・草とあって、真には真、行には行、草には草を使うので、飾を買う時には自分が主にどんな樹を使うのか考えて選ぶと良いと。

 うんうん、確かにそうです。
 てっぺんのツクバネウツギ、軸の細さがとても良いのです。
 それを活かしてあげないといけませんね。

 鉢合わせも同じかな。

 また、大きさもこの樹のサイズならもう少し小さめの方が良いとのこと。

 私もしばらく前からそろそろ新しい飾を買おうと、あちらこちらのお店で気にしていました。
 最初の頃はいろいろなことが茫洋とし過ぎていて、どんなものを買って良いのかすらわかりませんでしたが、その頃と比べたら少しは経験も積んだことですし、そろそろひとつ、選んでみたくなってきていました。

 支部展でもいろいろな方の飾をよく見ておきましたよ。

 しかしながら、最初からそう教わっても、私としても手を回し切れなく、無理~!となってしまいますが、いつもちょうど自分で「そろそろ○○○だなぁ」と感じ始める頃にそこにアドバイスをいただけるので、自分でもそこを理解しやすく、それなりの意思を持って次の目標に進めることができています。
 あれ?これ、以前教室で講師から教わった「啐啄同時(そったくどうじ)」ってやつ笑?→http://www.eonet.ne.jp/~jinnouji/page9/houwa/page178.htm


 ところで、教室で講師がA藤名人の飾りを紐解いている時が面白かったです。
 勉強になりました。

Atousan.jpg 

 左より、モミジ、添配、真柏、イタドリ 

 小さな象牙の添配が何なのか、講師がA藤さんに尋ねると、一茶だと。
 一茶のいる風景を描いたのだとか。
 そうすると、飾が巻物になっていることにも隠れた意味があったのですね。
 素敵な飾だなぁ、だけでは終わらなかったのだよ、まことよ。
 名人よ、深過ぎるぜ・・・

 講師もそれが一茶と聞いて、
 「一茶!だからこれは、一茶で良いわけですよ~」
 と頷くのですが、名人同士の名人トークはまだ終わらず、
 「でも、一茶にしては樹が立派過ぎるなぁ?」と、講師。
 主木も、一茶の作風に合わせてもっと砕けた「真・行・草」の「草」の樹を主木にした方が更に良いのでは、と言うのです。
 そしたらA藤名人、「逆に砕けた樹を選んだんだけどなぁ」とつぶやきます。
 ・・・樹作りの腕が良過ぎるのです笑。

 私にも、いつかこんな教養の匂いのする名人トークができる日が来るのかしら笑?

 さあ、みんなで名人トーク、しようよ!

 そういえば、この会に入ってから、明らかに私の知識の欠けている分野をどうにかしたいと、興味と必要性を感じ、一茶も文庫本で買って、展示会などへ向かう電車の中でよく読んでいましたっけ。
 今回の教室でちらりと出て来た「寒山拾得」も、最初講師のお宅で今年その名を聞き、それからいろいろ調べています。

 百J園のN本さんにも以前、「盆栽だけやってたって上手くならないよ」と言われ、たくさん本を読むことを勧められましたね。
 「驚異!ピラミッドパワーで年収5000万円」とか、「地底人は存在する!」じゃダメ?

 つまりは多くを知っているとそれだけ表現の幅が広がり、また、味わえる幅も広がるので楽しさも増すのでしょう。
 なんともおかしな世界に足を踏み入れてしまいました。
 私が盆栽を始めた時に頭にあった盆栽のイメージというのは、盆栽のほんのわずかな一面だけのものだったようです。

 もしかして、ヨーロッパの盆栽でよく、オリーブなんて見ますが、例えば福音書を題材とした飾りなんてやっていたりするのでしょうか。
 添えにイチジクがあったりして、添配は・・・?
 だとしたら尊敬します。

 全体のまとめとして最後に講師からもA藤さんからも、今年の展示は良かった、良くなっている、という言葉を聞き、それがまたちょっと嬉しく、場末の酒場で幸薄そうな女給相手にこの話をしながらテキーラを1杯ひっかけてから帰りたくなりました。


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