aze性の実生清姫モミジに荒々しく、無慈悲なハサミを入れる
2年くらい前にazeさんからワイロとしていただいた清姫モミジの実生苗。
実生とはいえその性質はちゃんと受け継がれているようです。
一番下の枝が少し開き過ぎていたので、虫ゴムに通した結束バンドで寄せて枝を上げておきました。
寄せて上げたのです。
あと、その枝までの幹が真っ直ぐで、将来そこが良くなる気がしなかったので取り木を考え、取り木する位置に針金を巻いておきました。
目印程度で、あまりきつく締めはしませんでしたけど。
今年の葉が固まり、だいぶ葉が茂りました。
特に樹幹部付近は節がある程度詰まる性の分、枝分かれもでき、もしゃもしゃ、もしゃもしゃ。
私も長い冬の間、ただボーっとよだれを垂らしながら樹を眺めていたわけではありません。
樹幹右上部分の枝を抜いてしまうことにしていました。
Y字に同じ太さで分かれてしまっています。
右側を抜くことでハサミで幹に一曲ができ、すぐその下にある枝が育つスペースができるので、枝が太くなる前に、早目にやっておこうと思っていたのです。
モミジの剪定は、なるべく早目早目にやるようにしています。
ま、迷わずに決められればの話ですが笑。
ここは迷わずに抜いておきます。
枝を切る際、少し切り残して枯れるのを待つやり方もありますが、最近は、幹の元から抜いてしまう場合は特に、ハサミをちょっと変わった風に使い、枝の幹につながる木質をすべて抜き取ってしまうやり方を試しています。
ケヤキを得意とする方から教わりました。
説明するのが面倒臭いやり方なので省かせていただきますが、肉が巻いてぼこっとふくらみやすい樹はしばらくこの方法を試してみています。
特に、織姫、舞姫などは、一寸閉口するほど、ちょっとした傷でもこんもりとしてしまったりするので、私などは太らせる樹作りをしませんので特にですが、枝を抜く時はその枝の木質の元、幹につながっているところまで抜いてしまった方が結果が良いように思うのです。
この実生清姫のその辺の性がどんなだかは、まだこの樹にハサミを入れるのが2回目ですしなんとも言えませんが、一度目の傷はなかなか良さげです。
さてさて、枝を一本抜いて枝順も整い、樹冠までの最後の曲もでき、あとは樹幹部を整えていけば良いのでしょうか。
すっきりした姿を見ていたら、一番下の枝が太くなり始めているのに気付きました。
去年は片葉刈りをしましたが、今年は様子を見ていて、まだやっていません。
樹勢がどの程度の樹なのか、自分でまだわかっていないのでためらっていたのです。
実生とはいえ品種ものだというのが妙に私を慎重にさせています。
枯らしたらazeさんに自慢できないし。
取り木を考えているのであまり葉を取ってしまうのも嫌ですが、一番下の枝、将来的には子幹になって欲しいところが太くなり過ぎてしまったら台無しなので、その枝と、樹幹部の混み入った部分だけ、全部で5、6枚でしょうか、葉を刈っておきました。
もう少し刈っても大丈夫かなぁ・・・と思いつつ、とりあえず今はこれで様子を見ることにしました。
取り木は今年のつもりでしたが、来年でいいかなぁと、優柔不断になっています・・・
たかが枝一本を抜いて葉を数枚刈っただけの作業を、なんだか随分と慎重に考え考えやっている感もありますが、今は自分にそんな過程が必要なんだと思います。
名人先輩方は、見ている限り作業をテキパキと進めてこそいますが、実際は私なんかよりもずっと沢山のことを考えてきての今のはず。
その蓄積が今なのですから、今の私の、小さな作業にああでもないこうでもないの姿、自分で自分を馬鹿にはせず、自分で自分を見守るような感覚でいようと思っています。
答えは未来の私が知っているはずです。
ところで、以前一木一草話の女将から譲っていただいた、大正から昭和にかけて出版されていたのだろうと思う盆栽雑誌「盆栽」に、清姫モミジ命名の瞬間がありました。
読者の方が地元の山で採れる姫性のモミジについて投稿してきて、代表である有名な盆栽人の小林憲雄さんが命名したみたいです。
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こんにちは~
またまた、モミジネタですね。思わずよだれがっっ
清姫の命名秘話、面白く読ませて頂きました。
そういえば、うちの近くの山にイロハモミジがあり、樹の下から
採取した実生苗に葉がとても小さいものが2~3本混じっていました。
まだ葉っぱが2枚だけの赤ちゃんですが、うまく成長したならば
「めご姫」とでも名付けて愛でたいと思います。
by さくじ (2013-06-04 18:06)
さくじさんへ
さくじさん、こんばんは。
モミジは見るのも作るのも大好きです。
実生ものはそれぞれ個性がありますし、品種ものは品種ものでそれなりの良さがありますよね。
私にはまだわずかな経験しかありませんが、清姫は成長が安定していて作りやすい印象です。
極短い枝も挿すと着いてしまうので、少しだけ増やしてみています。
「めご姫」、葉が小さいままで成長してくれるといいですね。
数年経っても葉が小さいままだったら挿し穂をください笑。
by まこと (2013-06-04 20:39)