柿の実生 軸切り挿し芽と胴吹き
柿の紅葉をたのしんでみたいものだと、今年も柿のタネをいくつかまいてみました。
ただ実生しただけでしたので、足元がちょっとイマイチでした。
足元から最初の芽ツボまでは距離もありますし、かといって、ひたすら胴吹きを待てる自信もなし。
そこで、やったこともなければやったなんていう話も聞いたことありませんでしたが、軸切り挿し芽を試してみたのです。
そうしたら、すべて成功してしまいました。
これらはハサミでじっくりいきますよ。
どうせ私のたのしむ大きさで実成りは難しいでしょうし、急ぐ旅ではありません。
そして芽ツボを切り取られた柿本体なのですが、そのまま水をやっていたら、予想外の事態に。
胴吹きして、こちらはこちらで生き残りました。
1本、胴吹きした後、その芽が枯れてしまったものもありましたが、またしばらくすると別の芽を吹いてきました。
柿の生命力、恐るべし。
軸切りしなかったものの中には、幹を引っ張りで強く倒しておいたものもありましたが、こちらも予想外の事態。
曲の背中が割れて、胴吹きしてきました。
ちょっとエイリアンちっく。
ロウヤ柿でもそうですが、柿って、ヒコバエをよく出すくらいですし、どうも、幹を伏せるとその幹の発展を早々に諦めたかのように、伏せられた辺りから上へ伸びる胴吹きが起こる性格なのでしょうか。
だったらわざわざ今回挿し芽なんてしなくてもどうにかなったのかもしれませんね。
要は、足元にハサミで曲を入れるために芽ツボが欲しかっただけですから。
足元の一曲のために1年、2年、浪費しようとしただけですから・・・
こんなことやっているから、時代のテンポについていけないのです。
そんな私ですが、ついさっき、40歳になりました。
一体、こんな40歳で良いのでしょうか。
柿の実生をああだこうだ言っている40歳の自分・・・子供時代の自分が見たらどう思うでしょう。
ごめんね、まこと少年よ。
許しておくれ。
ところがどっこい、うちの実家の前には私がごく幼いころから、実生して数年と思われる小さく若い柿の木が地面に植わってまして、この木は間違いなく、私の父か母がタネをまいたもの。
幼い頃はこの柿の葉をもぎって遊ぶことも多く、少年時代の私が今の私を見ても何とも思わないでしょう。
それが普通だとすら、思っていることでしょう。
大人とは、タネをまく生き物なのだと。
そういう星の元に生まれたのだよ・・・まこと君。
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