「ア~レ~」 取り木真柏を帯まわし
去年、横浜の町なかに生えていたものを引っこ抜いて持ち帰って来た真柏に、この春、取り木を掛けておきましたが、発根したようだったので、清香会の例会で真柏名人A藤さんに見ていただき、今後、鉢に上げてからのポイントを教わってきました。
というわけで、
私 「よいではないか、よいではないか」
真柏 「アーレー」
太い根と細い根がまばらに生えている感じですが、
これからまだまだ発根するつもりのようです。
カルスというのは、まだその役割を与えられていない細胞組織で、根にもなれば樹皮にもなるし、芽にもなれる、多能性というか、未分化の細胞の集まりで、何になるのかは芽や根などで作られる、いわゆる「植物ホルモン」と言われているものや、それらのバランスで決められるんだそうです。
発根剤などは主に、植物に吸収されてから不定根の発生を誘導するオーキシンという植物ホルモンに変化する怪しい物質とヤモリの黒焼きが主成分ですって。
そのオーキシンという植物ホルモンは頂芽で作られて、上から下へ移動し根まで降りて来るので、だから取り木をするなら元気な頂芽が沢山ある状態でしっかり陽に当てるが良いのだと、ここまで来てやっと盆栽作業に活かせる知識になってきますね。
最近は盆栽の本にも飽きてきたので、暇つぶしに植物の生理について調べたり読んだりしています。
それで、この真柏、根が伸びる前に切り離して小さい鉢に入れてしまいました。
これから梅雨が明ければまた日差しも強くなりますし、一応二重鉢です。
枝(頂芽)があることによって発根が促進されるのですが、この樹は枝葉も多く、取り木を切り離すことによって枝を養う分だけの根の吸い上げの力が追いつかなくなってしまうかな?と、また、一度に手荒いことをやると杉っ葉タイムに突入も考えられますし、どんな塩梅で取り木を外す際に枝を抜いておくか、真柏のことなら尻の毛の数まで知っているA藤さんに相談して決めました。
最終的には枝1本でどうにかすることになると思います。
真柏・・・
以前よりもわかってきたような気がしないでもないのですが、気持ちが通じ合うになるにはもう何年かかかりそうです。