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第40回東京支部展 小品盆栽フェスで着飾る私

自分の飾りについてはちゃんと書いておきますよ。
忙しさもひと段落したことですし、お願いだからもうやめて!と言われるくらい、大いに語ってやろうじゃありませんか。



まずは、高低差。
音楽でいったらリズム?それが盆栽飾りだと高低差じゃないのかと…笑?勝手に思っています。
ある意味わかりやすい、感じやすいところ。
今回は見ていただく人に媚びるくらいのポップな高低差で、渋さをシュガーコーティングしておきました。←??
この部分はややこしいこと抜きで、パッと見の派手さでたのしんでいただければと思いました。
棚飾と高飾をいくつか出して、その中でベストと思う組み合わせにしたつもりです。



同じような意味で鉢色もなるべく面白くバラけるように頑張ったのですが、今回は飾の色が鮮やか過ぎて、鉢の色が飛んでしまった感がありますね汗。
かなり派手な色も使いましたが、完全に板に色を持って行かれました笑。

樹種は左から、早乙女(小町?)、添配(セキレイ)、万年草、上から檜、ツタウルシ、岩ヤツデ、右へいって、チリメンカズラ、ギボウシ、蒔絵萩の9点飾りです。
うちの中でもかなり小さいサイズの樹を使うことになりましたので、ちょっと多い数で飾ることにしました。

何故小さい樹になったのかというと、主木になれそうな樹が小さめのしかなかったからです笑。
主木となる樹が他の樹よりも小さくなるとちょっと難しくなるんですよね。

今回の主木は檜です。



せめてもうあと1年持ち込んでから飾りたかったのですが、いた仕方なし。

テーマとしては、豊かな渓流のイメージというのが早い段階からありました。
今年は関東が水不足だと騒いでいたものですから。

そこで棚の中に、渓谷の岩地など湿り気の多いところに生える岩ヤツデ(丹頂草)を配しました。



すぐ脇には万年草の石付け。



この万年草は野山に生きるタイプではないと思いますが、万年草は色々な仲間がいて、各地の色々な環境で生きていますので、その辺は気にせず、石付けを渓谷の岩場に見立てて遊んでみました。

さらに下流へ行くと、早乙女、つまり皐月ですね。



自作の鉢には水の流れをモチーフにした「流水紋」を描きました。
私、皐月というと、おっかなそうなおじさんがテカテカした幹肌のグネグネした気持ち悪い樹を大事にしているという、子供の頃の印象が染み付いてしまっていて、ちょっと入り込めない樹ではあるのですが、「皐月 渓流」とでも画像検索していただければ見ることができるように、渓流の岩場にへばりついて生きる姿を知ってからは印象が少し変わりました。
そしてその脇には添配として、水辺の鳥、セキレイを配してみました。

ちなみに、隠れキャラとして、万年草の石付けの下で水盤代わりに使っている小判形の黄釉の皿ですが、いわゆる淡路焼とか珉平焼とか言われているもので、水神様の龍が描かれています。
水害の多い夏でもありましたから…



この釉が、とてもきれいで、見ていて飽きません。



さて、こうやって、祈りを豊かな渓流のイメージに込めて景色を広げてみましたが、私の教わる先生は、「盆栽は園芸の俳句」とおっしゃっていまして、そうすると、季語が足りない、ということになってきました。

そこで右端の蒔絵萩。
これが季語です。


鉢はみさきさんのですね。


盆栽としては全然の樹ですが、草冠に秋と書くほどの樹種ですから笑。
他の種類の萩は案外初夏に咲いてしまうんですけど、この萩はちょうど支部展の頃に咲いてくれるんですよね。
ずっと前、支部展で上野にいた時、今時分咲く秋の花はないかとグリーンクラブの常設売店をうろうろしていた時に知った樹種です。
それがやっと、数年越しで役に立ちましたよ笑。
しかもこの樹、搬入日はまだツボミで、花が開いてなかったのです。
それが会期が始まって咲いたわけですから…

やっぱり私には間違いなく盆神様がついているんだと思います笑。
(貧乏神もついてますけど)

本当、最終日まで、書ききれないほどのエピソードがありまして、それらが今も私の胸の中にあります。
糧にしていきます。

思い出深い展示会となりました。

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