武蔵野鉢
パッと見、シンプルな丸鉢ですが、別の角度から見ると、
お月様。
今年の夏頃に、三日月形の筒状の焼き物にススキの絵を描いた焼き物をお茶道具屋さんのショウウィンドウに見つけ、お話をうかがってみると、お月様の焼き物にススキを描いたものは「武蔵野」と呼ばれ、昔の遮るものひとつない武蔵野平野のススキと月を表す、秋を感じさせるお道具なんだとか。
その時から、この「武蔵野」をイメージして鉢を作ってみようと思っていたのです。随分と間が空いてしまいましたが、今になってやっと着手できましたね。
さて、じゃあススキの絵は?
あいにく私の鉢作りの環境では鉢に絵を描けません。がしかし、敢えて絵を描く必要もないでしょう。私が作っているのは盆栽鉢です。
あちらこちらでススキのタネを調達しておきましたし、そうそう、初夏に盆栽で使えそうな草探しの旅に出た時持ち帰った草、秋になったら...
穂がつきました。ススキっぽいですね。私の鑑識眼に脱帽です。
三日月鉢にススキを植えれば盆栽風「武蔵野」の完成です。釉は、もちろん黄色でお願いしましょう。ううん、来年の秋が楽しみで、なんだかソウルが盛り上がってきましたよ。
さて、上の写真を見て意見がある方もいらっしゃるでしょう。足が三つ足なんですね。
使いやすさを考えると、足を作らず高台に水を抜くための切れ目を作るだけにした方が正面を決める際に自由が利きますね。
相手は草。さらにこの不規則な鉢の形。...ある程度自由が利いた方が助かります。
でも今回は三つ足ですよ。ふふふ。遊び心です。三つ足にした方が満丸から欠けてる感をイメージしやすいでしょ?
もう何個か、違うバージョンで作っておきましょう。でもこの三日月形、手ロクロで円筒を作ってから削っていくわけですけど、簡単そうで結構面倒臭いですね。
ところで、お月様の形をした鉢って、実際に見たことはないですけど、やっぱり昔とかに存在したんでしょうか。見てみたいですね。
普通の鉢を作るのも楽しいですが、私は性格的に、昨日の扇形とか今回のお月様とか、少し変わった鉢を時々作りたくなってしまいます。
お月様の鉢にススキで盆栽風「武蔵野」。そうそう、日本小品盆栽協会には武蔵野北支部がありましたね。
早速今度、売りつけに行って来ましょう笑。
わー。三日月鉢、カワイイですね!
私が買いたいくらいです!
鉢や器と組み合わせて季節を楽しむことができるのも
盆栽の醍醐味なんですね。
秋のお茶道具からイメージして、というのも素敵です。
ススキを植えての盆栽「武蔵野」。
来秋が楽しみですね。
by 妹のほう (2010-11-30 00:01)
面白い形ですね~。
確かに鉢で三日月の形は見たことないです。
食器でならありますが・・・
なんか月見だいふく食べたくなってきました。
by otama (2010-11-30 00:03)
妹のほうさんへ
あまり変わったものだと鉢に存在感があり過ぎて嫌われるかも知れませんが、
草用だし、まあ、そうじゃなくてもたまには良いですよね。
素人の趣味家が作るものでもありますし笑。
それでも案外、こんな鉢がひとつあったら楽しいのではないですかね。
焼き上がったら、まわりの反応をうかがってみたいです。
そうそう、水やりは基本中の基本ですが、なかなか難しいものなんですよ。
植え付けたばかりなので苔を張っているようですが、その分土が見えにくくなりますので、
土をしっかり見てあげて下さいね。
言われたように、重さで感じるのも良いですね。
すぐわかりますから。
乾きめが好きな木、水が好きな木、木によってもいろいろあるようです。
とにかく、経験がモノを言う趣味みたいですね。
頑張ってくださーい!
by まこと (2010-11-30 20:52)
otamaさんへ
なんだか食いしん坊キャラですね~笑。
この形、尖がったところの内側を削るのがやはり難しいです。
慣れた人ならタタラで作るのでしょうかね。
あ、水抜き穴はウサギ形にすれば...
また手間がかかってしまいます笑。
by まこと (2010-11-30 21:05)
面白いです
綺麗にできてるので素焼きでもいいかも
焼き上がったらブログに載せて下さいね
by ホウジュ (2010-11-30 21:43)
ホウジュさんへ
たまにはこんな鉢も良いですよね。
来年の上野の名品展の頃には焼き上がりを見れると思いますので、
その頃また記事で紹介させてください。
by まこと (2010-12-01 19:05)