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日本小品盆栽協会東京支部 4月の例会は億千万

 先週日曜日、8日は東京支部の4月の例会でした。

 すっかり春の陽気でしたが、昼の暖かさにつられて薄着で行くと、日没後に寒い思いをしてしまいますので、若草色の春用ホットパンツの上にゴージャスな毛皮のロングコートを羽織って行きました。

 いつもの窓際の風景の一部。

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 さてさて、今月は基礎コーナーで『クチナシ・かずら類の植え替え』、ちょっとハイレベルになる教室では『「飾・卓・地板」の揃え方、使い方』というテーマでした。

 基礎コーナーは盆栽入門したばかりの新人にもわかりやすいように、ティリメンキャドゥーラやクティナシの植え替え作業を目の前でI東支部長から見せていただきました。

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 私もこの会に入って初めて人が植え替える様子を見せていただき、ベテランさんのその手さばきに興奮したものです。

 そして、自分の植え替えにとても参考になりました。

 ここで学ぶ前と後では、植え替えの作業もいろいろなポイントで変わりました。

 テーマにあるティリメンキャドゥーラは、去年あたりからうちでだいぶ増えた樹種のひとつかも知れません。

 盆栽を始めてすぐの頃、照り葉の緑と赤がきれいで安い素材を買ったので、樹種としては私なりに付き合いの長いものになるわけですが、よくわからずにとりあえず育てていた感のある樹種でもありますので、これからの自分自身の伸びに期待しないと悲しい気持ちになってしまいます。

 今年はがんばりましょう。

 クティナシは、今の私のサイズを考えた時、どう楽しめば良いのか決めかねている樹種、と言えるようです。

 今の私のサイズでクティナシをどう作るか。

 樹姿をとるか、花実をとるか、これから遊びながらぼんやりと考えていこうと思います。

 クティナシ名人のA藤さんに譲っていただいた、花実の大変付きやすいクティナシもせっかくありますから、少しくらいは実成りもたのしみたいなぁ。

 おしまいに、支部長からはタンキリ豆や丁字かずらの挿し穂をいただき、小躍りする私なのでした。

 

 そしてT屋講師の教室。

 今回の教室、先ずは今までの飾りの講義よりさらに一歩進んだ内容の形で、歴史をさかのぼって盆栽展示のルーツを教わったわけですが、知らない言葉もたくさん出て来て毎度のことながら頭から煙が出てきました。

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 そしてそれは私だけではなかったようで、教室の中がモクモクとした煙が充満していまして、危うく火災報知機が鳴るところでした。

 私がその内容をまとめるには、これから何度も講義の録音を聞き返し、わからないことを自分で調べなくてはならないようです。

 時間はかかりそうですが、少しでも理解を進めるために時間をかけて取り組んでいこうと思います。

 また、今後もこの辺の内容について教室でとり上げていただけるようなニュアンスの言葉がありましたので、繰り返しいろいろな角度からの説明を受けさせていただければ、またわかってくるところも出てくるはずです。

 才能は溢れんばかりの私ですが、教養は溢れてくれていませんので、書院造と聞いても何が何やらですが、盆栽少年君が中学に入学したように、私も中学へ入った気持ちでこれからがんばりましょう。

 古い歴史を我が身を縛りつける鎖と鉄球と感じるか、新しい解釈と発想を生み出すエッセンスと感じるか、それは人それぞれありましょうが、例えば私が中高生の頃、好きになったバンドがどんな音楽を聞いていたか遡り、さらにそのルーツを探って・・・などとやっていたら、ノイズだらけだけど素晴らしい昔の音源にたどり着いた、というような興奮を経験していますので、そんな感じで、この飾りの歴史については好奇心先導で知っていきたいところです。

 それにしても、講師が持って来た道具の見本の数々、素敵でした。

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 窓際には、今回の講義の内容の見本にと、毛氈(もうせん。やっとこの名前を覚えました)を敷いて、後ろには衝立というトラディショナル・スタイルの飾り。

 つまり、コンサバ系ね。

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 昔、土を使った盆栽は家の中には飾れなく、縁側で飾られていたのだとか。

 講師もおっしゃっていましたが、昔は盆栽という言葉はなく植木と言われていたそうで、私も古い雑誌で盆栽という言葉が書籍でいつの時代から使われ始めたか調べている記事を読んだ記憶がありますが、昔は植木とか鉢植えみたいな言葉ばかりで、盆栽という言葉はごく最近使われるようになった言葉のようです。

 盆栽が床の間に飾られるようになったのも明治に入って盆栽が盛んになってから。

 それも盆栽だけではなく、花器、文房具、楽器など、いろいろと高価なものを飾っていたようで。

 それを表すために、この講師の飾り見本には左から2番目に玉で作られた白い花瓶(カヘイと呼んでいましたよ)が置かれています。

 その当時の飾りというのが、毛氈を敷いて、花台を置いて、お道具や水石を飾り、壁際には屏風を置いたスタイルなんだそうです。

 中野清香会のあのスタイルですね。

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 このモミジ、鼻くそみたいな大きさのくせに、しっかり左に間をとって植わっていますね・・・

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 この写真なら、どれだけ鼻くそみたいな大きさかわかりやすいですね。

 そう、こうやって鼻くそみたいだと大きな盆栽をやっている方から盆栽の小ささを馬鹿にされる時のために笑?、講師はよく初代国風盆栽会会長の松平頼寿伯爵の盆栽のお話をします

 その方は、樹もご自身で作っていたのだとか。

 私も、その方が旅行先で採って来た樹を大事に育てていたというエピソードを何かで読んだ記憶があります。

 大物、中品が主だった当時の盆栽界に、小品の魅力を広めたこの方は、小品盆栽で遊ぶ私達の大先輩、ということでしょうか。

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 ちょこっとだけ写真を載せますが、問題ありましたらすぐに削除いたします。

 

 そんなこんなで億千万の4月の例会でした。


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