日本小品盆栽協会東京支部 6月の例会は泣き濡れて・・・
6月10日は日本小品盆栽協会東京支部の6月の例会でした。
始まりはいつものように、支部長のオルガン伴奏にて、東京支部の支部歌を皆で元気良く歌います。
今回は特別に、2番と3番の間にazeさんのチェロがソロで入りました。
azeさんの魂の演奏が終わる頃には皆、涙に濡れて、おえつでまともに3番を歌えませんでした。
さて、まずは支部長の基礎コーナー。
今回は梅雨が明けた後の管理の注意とコツを中心に教わりました。
また恐ろしい季節がやって来るのですね。
戦慄の水やり地獄です。
小さな盆栽の愛好家にとって、夏は戦いです。
私も家に戻ってすぐの水やりがきつくて仕方ない時がありますが、もう水やりの習慣が私のDNAに刻み込まれてしまったようで、体が勝手にジョウロを持ってしまいます。
今日は予想以上に快晴で、日よけをせずに出てしまったことが気になって気になって、昼間、生きた心地がしませんでした。
そして基礎コーナーの最後にちょっと話題に上がった変わった品種のバラについて。
ずっと昔、支部長がそのまた先輩からいただいたという、江戸時代から残る獅子咲きのバラがありまして、あまり一般には出回らず、愛好家の元でひっそりと生き続けて来た珍しいものなんだそうです。
確か私の記憶が正しければ、去年一昨年あたり、支部長がそのバラの挿し木苗を1本持って来てくれ、それをじゃんけんで噛み切るように勝ち取っていったのはbonさんだったような?
私はじゃんけんに負け、それでも支部長宅で剪定枝が鉢土に落ちて勝手に発根したという正体不明のバラの苗をいただけたのですが、そのバラ、最近どんどんツボミが膨らんで、それがまた微妙にボリューム感のあるツボミだったので、もしかしたら、かの獅子咲きのバラなのではないかしらと、ぼんやりと期待していたのです。
そして例会の次の日の朝、棚を見るとそのツボミが開いていました。
やったね。
やはり私には盆栽の神様がついているのです。
貧乏臭いコーヒーフレッシュ鉢に入れてしまっているのが悲しいところですけれども。
よし、どんどん増やして町中に植え付けて、東京砂漠を獅子咲きのバラでいっぱいにしちゃうぞ。
続きまして、T屋講師による教室はフリーダムな盆栽相談でしたが、その前に、T屋さんのマントル柑の剪定・植え替えを見せていただきました。
作業前にはしっかり肥料をあげて力をつけておくのが大切なのだそうですよ。
作業のポイントポイントで注意すべきところを説明いただきながら、手際良く作業が進んでいきました。
私もそれを聞き逃すまいと、精神をマックスで集中させ、小声でマントラを唱えます。
その時、私の体は少しだけ宙に浮いているのです。
剪定枝はT屋さんが朝作って持って来た「魔法の水」にしばらく漬けられ、その場で挿し木をしました。
「魔法の水」については、「こんなことをしなくてもつくけども、皆さんに教えておく必要がある」とのことでしたので、例会欠席者で「魔法の水」のレシピを知りたい方はお知らせいたします。
そして今回の教室ではまた、「フロリゲン」という得体の知れない物質の名が取り上げられ、花芽形成についてちょっと科学的なお話もありました。
一応念をおしておきますが、この時まだ、私の体はわずかに宙に浮いていました。
「フロリゲン」というものについてその後自分でも調べてみたら、ついつい夜更かしをしてしまいました。
開花・実成りについて、これから私ももっと勉強しなくてはいけません。
だって、まだ実や花のなった樹を飾ったことがないのですから。
さてさて、盆栽相談では皆さんいろいろと樹を持って来て講師に相談していました。
私もいくつか持っていきましたよ。
悩んでいて立ち止まってしまった樹について相談し、今後どうすれば良いのかがわかり、とてもスッキリしました。
自分がどこでどう悩んでいるのか、どうしようかと思っているのか、講師がどういう目的でどこをどうしたのか、本来ならいつどうしておくべきなのか、ただ手を入れてもらうだけが目的でなく、ここには教室での勉強の応用が詰まっているのです。
そういえば最近講師は、私の樹にはあまり自ら手を入れずに教えてくれているような?。
これはきっと、自分で手を入れて覚えなさい、ということだと思っています。
うん、がんばり松!
そんなこんなの6月の例会でした。