コガネムシの被害と蝉の思い出
去年あたりから、甲虫の被害がよく出るようになりました。
コガネムシ類のようです。
写真は、成虫がもぐって卵でも産んだ跡のか、はてまた幼虫が孵って地上に出て来た跡なのか、ビニールポット内の土が荒れています。
去年、杜松の挿し木苗の生育が妙に悪いと思ったら、鉢の中に幼虫がいました笑。
根をかじってしまうのでしょうか?
でも、基本的に被害がでるのは、穴を掘りやすいまだ柔らかい土の、しかも大きい鉢で、さすがに小鉢や、大きい鉢でも根が張っているものは選びませんので、別に気にしていません。
町なかでも、8月になると甲虫があちこちで燃え尽きてひっくり返っていますね。
季節を生きた虫たちのひと時代が終わろうとしています。
関係ありませんが、中学の時の先生が、
「地上で1週間程しか生きない蝉をはかないというが、土の中で7年程生きるとすると、虫にしてはかなり長寿の部類に入ります。蝉は、はかなくありません」
と教わりました。
いえいえ、何年も暗い地面の下で我慢してやっと地上に出たんだし・・・などと言っても、蝉にとってみたら、出来れば敵のあまりいない安全な地下にいた方が楽なのかも知れませんね。
危険とわかりつつも、時期が来るとある朝地上に出ずにはいられない衝動に襲われる。
「なにこの気持ち・・・こんな気持ち、初めて」
地上に出ると高いところに昇りたくなる。
そうしたら背中の皮が割れてきて・・・
「繁殖だぁぁ!」
かなりの気違い沙汰で、その心境、人間の私には理解しかねますが、蝉は蝉で大変そうです。
ところで、小さい頃にケヤキをよじ昇るアブラゼミの幼虫を見付けて持ち帰り、虫カゴで羽化させたことがありますが、夏の早朝にトイレに起きその姿に気付いた時にはとても感動、興奮したものです。
完全な成虫を灰かぶりの焼き締めとすると、羽化したての姿は磁器の絵鉢ね。
そして、この記憶の面白いところは、私は30才を過ぎるまで、まともに樹の名前など知らない人間だったのに、おそらく小学1~2年の頃だろう記憶の中に登場してくる樹がケヤキだとわかるということ。
二十歳の頃には私も実家を出ていますし、その後そのケヤキの生えていたところには新しい家が建ち、大きなケヤキでしたが切り倒されたようです。
なのでそのケヤキは子供の頃の記憶でしか知らないのです。
それなのにそのアブラゼミの幼虫がいたのはケヤキだとはっきりわかるのは面白いですね。
子供の目線でちゃんと、どんな葉っぱで、どんな幹をしていて、と頭の中に映像が残っているのですから。
その特徴を大人の私が分析して、あれはケヤキだとわかるわけです。
子供というのは案外細かい所まで見て、感じて、覚えているものです。
鼻水たらして訳わからないことばかり言っているとしても、あなどっちゃあいけません。