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奥義 「念じる」!!


9月の支部展の際に盆栽大野さんのところで譲っていただいたカエデ。

元々上側の枝も下側と同じにツーンとまっすぐ、強く伸びていました。
先ずはそこを、枝元近くから分枝している節の詰まった小枝まで切り戻して、その小枝に一番の成長点を移す、その第一手を打った後の姿。

その結果、その小枝の裏側に位置する潜伏芽が刺激されて動き出しました。
小さい葉が出ています。


上側の枝は、今の段階で手を出せるのはここまででしょう。
このまま芽の動きの様子を見て、必要なら枝分かれのために切り戻すつもりです。

それで、問題は下側の枝。


勢い良く伸びて間延びした枝元に、節らしきものが見えません。
もしも節がなければ、切り戻すことができません。
見えにくい節が枝と幹の境にあったとしても、いきなりそこまで切り詰めたら枝が枯れる可能性が大。
だからといって、このまま枝先を作っていっても絶対良い樹にはならない…

そんなわけなので、難しいこの樹は地球環境と私の財布にやさしいお値段でした。

それでこれからどうするか?
以前、鋏作りのT屋さんからちゃんとその奥義を教わっています。

その奥義は…「念じる」です。

ここから芽よ吹けと、ひたすら念じます。
ガンダーラの方を向いて念じると更に運勢アップ!

ま、念じているだけでは退屈過ぎるので、枝と幹の境に潜伏芽があるという前提で、そこに芽吹きのシグナルが集まるように、樹に力を付けつつ枝先の芽を摘んだり葉を減らしたりで先端への力をそぎ、潜伏芽の動きを促しておきます。

これは結果オーキシンとサイトカイニンというホルモンの濃度が…なんて書き始めるとややこしいことになりますが、そう、「念じる」は、なかなかややこしいものなのです。

さて、私の念は通じるのでしょうか。
来年に期待しましょう笑…


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