日本小品盆栽東京支部11月の例会だとしたらそうかも知れない
先日の日曜日は東京支部の例会でした。
窓際には講師のT屋さんと、恐らくS崎さんのものだったのでしょう、いつものように樹が飾ってありました。
恐らく、と言いましたのは、実は今回は私、何かとバタバタとしていまして、そちらの飾りを見るタイミングを逃してしまったのです。
残念・・・!
というわけで、講師の飾り。
左の大文字草・・・
小さいのにちゃんと花が咲いていますね。
何故うちのは咲かないのでしょう。
中央はニレケヤキ。
講師は極小葉のニレケヤキもやっていますが、これは普通のニレケヤキ。
この樹が朝、とてもきれいに紅葉していたので持って来てくれたのです。
普通なら黄色くなって終わりの葉ですが、縁に赤がさしています。
これがなんともきれいでした。
その日自分の棚で良い感じになっていた樹を持って来て教室に飾る・・・これは私の大きな目標です。
S崎さんなんて毎回飾ってくれています。
私もいつかはそうなりたいのです。
憧れちゃいますね。
右のはサンザシ。残念ながら実は着かなかったそうですが、紅葉がとてもきれいでした。
以前からこの樹は教室で見せていただいていますが、私、この樹好きです。
そしてこの鉢がまた素敵なのね。
実際間近で見ると良い感じに古く落ち着いた色合いになっていて、うん、シブかわいい。
そうそう、講義の冒頭で講師から、「かわいい」というところから盆栽を出発していただいて、それは良いんだけれども、いずれその先へ行かないと盆栽人とは言えないので、そこまで目を肥やしていただきたい、というお話がありました。
仮に世界へ出て、「盆栽を教えて下さい」と言われた時に、「かわいい」だけで終わらずに、日本の盆栽は「わび・さび」なんですよと話していただきたい、と。
中村是好さんもよく、「わびさびありて」ということをよく言っていたそうです。
「花も紅葉もなかりけり」かぁ・・・
わびさび。
わかるようでわからないようで。
今、「kawaii」の文化が世界で人気ですが、日本の文化にはわびさびがあるということを世界に広めてもらいたい、とのことです。
どうですか、わび・さびって、自分の感覚にあると思いますか?
日本人の体は7割が水分で、3割がわびさびなんですってよ?
そして講師くらいになると、水分が3割でわびさびが7割です。
わびさびが過ぎて、脱水症状にならないように注意していただきたく思います。
そんな講師が絵を描く鉢の落款は「啄柿(たくし)」。
わびさびに関連して今回は、ある日本画家につけてもらったというその名前の意味を初めて教えていただきましたよ。
「啄」という字を調べてみますと、「くちばしでつつく。ついばむ」となっています。
残り柿をカラスがついばむ。
これが「さび」の世界なのですって。
なるほどなぁ。
わびさび・・・ジャパニーズカルチャーの深淵を垣間見た思いで私のジャパニーズソウルが震えました。
こうして基礎講座で盆栽の冬支度、教室で松柏類を中心に今時の作業を教えていただきました。
今回は冬に近い秋とは思えない程の暖かさで、それに加えてたくさんの見学の方もいらっしゃって、会場内はとてもホットでした。
例会がにぎわうのは嬉しいことですね。
今回もいろいろ気付かされたことがありましたが、それはまたおいおい記していきましょう。
昨日少し風邪をひいてしまいましたが、忙しさもそろそろひと段落しそうです。