猫足丸鉢
今は赤土の成形を進めています。
赤土の丸鉢に帯状に溝をつけてそこに白土を化粧したものがいくつか必要なので、とりあえずひたすら丸鉢を作れば良いのですが、
私はどうも気持ちにむらっけがあり、作っている最中にポンッと何かが浮かぶと頭の中でその考えを勝手に吟味し始め、いつの間にか最初の考えとは違う方向に手が進んでしまっていることが多いのです。
そうなり始めると、頭の中で小さな自分が、
「方向が変わったよ~。そっちで本当にいいの~?」
と自分に問いかけているのに気付くのですが、もうこういう性格ですので止められないのです。
幸い、ひとりの作業ですから誰にも迷惑はかけません。
さて、シンプルな丸い鉢を作っていたら、作り終わった時には猫足の丸鉢になっていました。
どうしましょう。
焼き締めにするか、釉鉢にするか・・・
一応表面は磨いてあるので、焼き締めにしても良いのですが、勢い良く作ったわりには最終的にどうするかを決めきれていないのです。
こういう人間はやたらに共同作業など、やってはいけません。
散々引っ掻きまわすくせに、着地点のことはそれほど気にしていないのです。
そこを責められれば、
「最高の着地点というのは向こうから来るものだ!」
などと、乱暴で意味不明な言葉さえ言いかねない、この面倒臭さ。
不愉快だとは思いますが、どうか、彼の事を見捨てないであげてください。
彼にも少しくらい、良いところがあるはずですから。
(いつの間にか他人事?)
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