光は大事。
今春、ツメクサとやらをいくつかに株分けしておいたのですが、置き場をあっちこっちに分けておいたら面白いことになりました。
これは日は当たるものの、日陰の時間が長い場所のツメクサ。
それが、ほぼ1日を通して日なたの場所のものとなると、
節が詰まって、精悍な面持ち。
こんなに違うんですね。木も光合成が足りないと光を求めて枝を伸ばすので間伸びしてしまうんだとか。また、肥料が足らないと同じ事が起こるとか。
5月の例会基礎コーナー 植え替えの鬼となれ!
さて、5月の例会は植え替えの実演から始まりました。
教材はT屋講師が挿した香丁木と杉。まずは香丁木から。
鉢から抜いて、上、横、底と土を落とし、根をさばいていきます。
まとめて挿してあるので、それらをバラしていきますね。この時が一番楽しいのだとか。宝物があるのか、駄物なのかワクワクなんだそうです。また、駄物を宝物にする楽しみというのもこれまた良いそうですね。うんうん。
まず頭を決める前に根をしっかり見て、いらない根を落としていきます。
そうして今度は、どんな鉢に植えるかですね。
T屋講師「これが楽しいんですよ」
結局全部楽しいようです。
さてさて、楽しいからと言ってボヤボヤしていると根が乾いてしまうので、手早く作業を進めます。
小さい鉢に樹をおさめる際、根が当たってしまわないように、強い根を少し落としておきます。香丁木だと、根を触ると強い根が当たるのがわかります。
そうして、樹の芯を決めます。親分を決めたら、親分より大きなところは良い子分になってもらうべく少し落としておきます。
「それで・・・これ、網戸」
なるほど・・・鉢底のネットに網戸を使っているわけですね。このせいで、T屋さんちの網戸は、植え替えの度に穴ができるのだとか、できないのだとか・・・
うん、確かに小さな鉢に市販のネットは使いにくいのです。あの厚さと目の大きさが憎らしく感じていました。
さっそく網戸を買いに行きましょう?
ちなみに固定用の針金は、1ミリくらいのと、それ以下の細さの、銅線を使っていました。
今回の素材を入れた鉢の大きさでは荒い土を敷く必要もないということで、用土の下に緩効性肥料、マグァンプKを少し入れて、
針金で樹を鉢にしっかり固定します。根は完全に固定しておかないと根の育ちが悪くなるんだそうです。
針金での樹の固定方法は、根の充実度によって3種類ほど使い分けているそうです。この日はその3つの方法をひと通り見せていただきました。
樹が鉢におさまったら最後に刻んだミズゴケをのせて保護しました。
ミズゴケはある程度細かくして使いますが、あまり長いこと置いておくと根腐れするので、黒くなってきたあたりで取り除きます。また、一度カラカラに乾くと水をはじいてしまうので、そうなったら一度水をやった後、時間をおいてもう一度やるなどして再び水を含ませます。
私はそれを見逃して、水をやったつもりで樹をしなしなにしてしまったことがあります笑。
はい、これで植え替えは完成ですが、この木は挿し木したばかりですので、これからが物語の始まりですね。この後の管理によって、良くも悪くも・・・
この日植え替えられた樹は欲しい人のお土産となりましたが、さて、この木はどなたの手に渡ったのでしょうか?良い物語になることを祈ります笑。
続いて杉の挿し木素材も鉢に植え替えました。
小さな杉の素材です。これくらい小さな杉を管理するのはとても大変ですが、これくらいのところからやらないと小さくて良い樹はできないんだそうですよ。
そして杉の根を見せながら言うには、杉は、根を闇雲に切らずに、先端にある白い根っこを必ず残すことを教わりました。
ちなみに、講師はこの杉のような松柏にも少しマグァンプKを入れています。緩効性の窒素分をやるためだそうです。
この杉は根が少なかったので、鉢に土を入れる前に針金で樹を鉢の植えたいところに固定し、竹串でそこに土をすき込む方法で植えていました。
双幹の杉になりました。ちょっと葉っぱの小さめの性の杉のようです。とりあえず今回は少し大きめの鉢に入りました
来年になったら浅鉢に植え替えです。
もし芽を摘むようでしたら、杉は金物を嫌うので、手で摘みます。
T屋講師曰く、
「これ、良い双幹になりますよ。杉っていうのは真っ直ぐじゃないとおかしいけどさ、小品の場合はいいじゃないですか。少しくらいクセがあっても」
そんな考え方にこの人らしさが出ているように思いました。
私もこんな、個性派の杉をいただきましたよ。
今のところ、樹高3センチ。
とりあえず、初心者には管理が大変になるので、樹に対して少し大きめの鉢に入れられました。
2年間くらいは植え替え不要だそうです。杉なんかは特に、根が荒いので、あまり毎年植え替えるのは良くないので、2、3年はこのままで植え替え不要、今年は芽摘みも不要。水やりだけがんばって、来年の春、芽を少し伸ばしてから太い芽だけ摘む。
かくのごとく記録し、かくのごとく実行しろ、とのことです。
はい、王様。かくのごとく記録し、かくのごとく実行いたします。
芽摘みは、冬の間力をためて、えいやぁ!と、やっと出て来たところをすぐ摘んでしまうと、樹もほへぇ~と挫けてしまうので、少し伸ばしてから摘んであげるのがポイントだそうですよ。
「杉のね、こういうのはさ、株立ちで仕上げるのも結構おもしろいんですよ。一本杉みたいのだけが杉じゃなくて」
摘んで黒くなったところはしばらくすると元に戻るそうです。
こんな感じで、初心者のための基礎講座、植え替え編が終わりました。
さてさて、記事にしたいことはたくさんありますが、なかなか時間が作れずにいます。
どうにか頑張って更新していきましょう。