名品展に備えて・・・
何だかわかりますか?
2009年の名品展で印象深かったこれ、冬苺。
真冬につるつるとした透明感のある赤い実が心に染みました。
そう言えば、この冬苺、青つづらふじ、エゴ、等々、日本小品盆栽協会は小品盆栽の展示に新しい樹種を積極的に取り入れていったのだそうです。
去年の支部展の特別展示では、講師のT屋さん、確か「粋な飾り」というタイトルで、アマゾンフロッグピットとかいう南米の水草を水に浮かべて飾ってましたね笑。
今では普通に売っている青つづらふじ(カミエビ)ですが、先日、20年前の会報、「小品盆栽」91年、第38号を読んでいると、講師のT屋さんがこの樹について記事を書いているのを発見し、読んでみると、当時は盆栽としてまったく流通していなかったようです。
そんな中、偶然ある料亭で、床の間の竹の一輪挿しに、枯れたつづら折れの枝にしぼんだ青つづらふじの果実を見て、「盆栽には出来なくとも小品盆栽なら飾れる」と思ったそうです。
さあ、私も料亭に行かなくちゃ!
・・・行ったことないですし、この先も行くことはないだろうなぁ。
さて、話を冬苺に戻しましょう。
印象深かったその冬苺、いつか手にしてみたいものだと思っていました。
田舎育ちの母に相談してみたりもしましたが、結局お店でも見る機会がなくきました。
そして先日の日本小品盆栽協会本部の交換会で、モウロウとした私の耳にセリ人の「冬苺」という言葉が飛び込んで来たのです。
私は何も考えずに、たいして好きでもない長寿梅とセットでセリ台にあがった冬苺を他の何者かと競り合い、それなりの金額まで上がりながらも手に入れたのです。
それでも満足気な私でしたが、すぐ横の盆栽大野さんと話してみると、この冬苺は秋に花を咲かせ冬に実をつける「冬苺」とは別の種類の、春に花を咲かせるものだ、とのこと・・・
大野さんのところでも最近は冬苺を見掛けないのだとか。
私は相当へこんで、全世界に呪いの言葉を吐いてやろうかと思いましたよ。
今日改めて調べてみると、どうも「小葉の冬苺」という樹とそっくりです。
もしもそれなら、ちょうど支部展の頃の実成りとなるようです。
ま、それならいいかな?と、少し機嫌も直り、とりあえずはうちでしばらく可愛がってあげる気にもなりましたとさ。
でも、いつかは本物の冬苺を育ててみたいです。
どなたか、そんな可哀そうな私に冬苺をプレゼントしてください。
お礼にどんぐりを差し上げます。
「えぇ~!これが本物の冬苺かぁ~!ありがとう。じゃ、はい、これ、どんぐりね」