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荒皮性

 全国の名人の皆さま、この幹を見て何の木だかわかりますか?

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 幹の割れ方からすると、ぼちぼち古そうな樹ですね。

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 幹の直径は1センチ程度と細いながらも、ちょっと貫録があります。

 でも、松じゃないのですよ。

 これ、実生して3,4年のリンゴなんです。

 品種は確か、アルプス乙女だったでしょうか。

 まいたうちのこれだけが、1年目から幹が少しだけ割れてきたのです。

 昔、リンゴの実生にハマってたくさんまいたのですが、その中のひとつです。

 この木の変わった所と言えば、もうひとつ。

 幹に針金を1年かけてもまた元に戻ってしまうくらい、幹が柔らかい。

 所詮実生ですからすぐに花が咲き実がつくわけでもないので、とりたてて誰かに話すこともなく育ててきましたが、

 先日大野さんとお茶している時にチラッとこの木の話をしたのですよ。

 そしたらその後、急に葉が枯れてしまいました。

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 神社とかで手を合わせた時、友達に

 「何をお願いしたの?」

 って聞くと、

 「言っちゃうと叶わなくなるから」

 って言う人いますよね。

 ちょっとその感覚がわかった気がします。

 水を切らした覚えもなく、こうなったのは何故?と思い、調べてみると、何やら立ち上がり付近で皮がはがれている所がありました。

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 犯人はわかりませんが、幹のこの部分がやられて上が全部枯れたのでしょう。

 でも、おや?その傷の下の方から・・・

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 新しく芽が吹いてきました。

 今、うちの棚で、いえいえ、もしかしたら世界で一番?大切な芽です。

 もしかして、この芽がちゃんと育ったら、上が枯れたことで勝手に幹の低い所に一曲できるかもしれません。

 ...ま、花が咲くのに何十年かかるかわかりませんけど笑。

 以前A藤さんに言われましたよ。

 「実生リンゴの小品で開花させるところまでいけたら名人だよ」

 って。

 うちには実生10年のリンゴもありますけど、んまあこの十年、ひたすら葉モノです笑。

 やたら枝うちの荒い葉モノですよ。

 でもですね、作りやすい木のことばかり考えていると盆栽にロマンがなくなっちゃいますから笑、この荒皮性のリンゴは大切に育てたいんですよね。

 男にとって大切なのはロマンですから(←ダメ人間の言葉?)。

 ふふふ笑。

 とにかく、この希望の芽がしおれてしまわないようにしたいです。

 今は日陰でお休み中。

 もう少し芽に力がついてから徐々に日の当たる場所へ出していこうかなと思っています。

 こんな樹育てたって・・・とは思いつつ、ひっそりと大切に育てている樹って、ありませんか?

 あるよと言う方、もう私と友達です。

 さあ、握手しよう。

 笑。


タグ:リンゴ

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